第9話「起・政治家という体質」
西チームはテクテクと歩いている。
天上院咲と天上院姫はテクテクと歩いていた。
「政治家ってどうしてあんなに腹が立つのかね? ご飯食べてないからなのかな?」
「昔はもっと酷くて子供にも見せられないくらいつまらなかったらしいぞ? 寝てたみたいだし……」
それはそれで指摘しがいがありそうだが、それこそ今現在の現状の改善の方が先だ。
ともあれ簡単に言えば今回のテーマと言うか敵は政治とか社会、そして世界だ。
そこが新世界に入ってからまずぶち当たった壁というのは事実である。
「文句じゃないけど今の最新環境では〈期限はいつですか?〉と言われたら〈今日だよ〉というスケジュール感覚だからね、締切は毎日有るのが今の日常、当然。まあ、ゆっくりした方が良いのも解るし、焦りすぎだ、という指摘も解るけど……」
「遊んでたガキンチョが先生に叱られて規則正しくなったのかな? この場合先生はアメリカなのが笑える」
何にしても昔を見てないので憶測しか言えない。
そのうえで、咲が政治家という体質をテレビやネットで見た感想として以下のような特徴があると分析する。
「超真面目だし冗談を言えない、、現実しか言えない、不都合を発言する職場だし、作品と違って爽快感的な雰囲気はない。あと何かあれば予算は? 財源は? と言っている」
問題に真摯に向き合う姿勢は正しいが、どこか読後感が毎回悪いのは否めない、そんな職場に見えた。
「まあ大航海時代でも、船で出発する新大陸の保証も、何が得られるかの利益も、そもそも島があるかどうかも判らない冒険の世界だ。そんなものに予算なんて付けられないだろ……そこは理解できる」
GM姫は今現在歴の政治と、大航海時代を見比べる。
GM姫は自分の意見を述べる。
「まあそこは仕事をしてるんだ、ボランティアじゃあないし、実力主義でもない。そこは多めに見ても良いんじゃないかな?」
つまり給料をもらって発言をしているし、年長序列の権力社会だから実力がなくたって成り上がれる。
姫が言いたいのはそこだろう、政治体質の人達は必ずしも、漫画31p分の原稿を描ける実力を持っていない人が戯言を発言している。
それが無い限り、少なくとも天上院姫という個人の〈信頼と信用関係〉は勝ち取れない。習字が上手いとか言う誤魔化しは通用しない。
言ってみれば大量の漫研の大将だ。お山の大将、世界を知らず、と言っても良いかもしれない。
それに実行出来る力が宿っていたとしても、この姉妹から観れば実力が伴っていないと判断される。
社会的に見れば、無料で働いて、給料はご飯だけでいいというのはブラック企業の精神である。あまりよろしくないが、その上でGM姫は。
「まあ、財源考えてないというのは認める」
「だから車で回してるんじゃない?」
そこだけ見れば別に何も問題ない。
「その上で今回の敵のドラゴンは法治国家の体質が政治でしょ?」
「まあそうなんだけど、国王の体質は不明だな」
咲と姫は夢と現の狭間に居る、小手先なんて通用しない。
何より、見られてないから寝てました。という精神がまず許せない。
「ん~、じゃあとりあえず予算か~……いや対価? 資金か……」
予算という言い方もこの場合不適切だと思われる。
「ギルドの活動用の資金じゃないかな? モンスターを狩って得た成果物ではなくて、そこが時給にしたほうが良いのかな?」
姫はそこに合わせなくて良いという。
「何度も冒険したから解るけど、お金の概念がまずまともに機能しないんだよな~この世界……」
唯一社会的に通用したのはポイントである。
「ん~、じゃあギルド本部の収入源だけ考えればいいのかな? まあGMは、運営陣とかそもそも神はメシ食わねえ、とか有るから話変わっちゃうけど……」
姫は、現在置かれている自分の状況を確認する。
「そうだね、ギルド本部からプレイヤーにあげるお金が、王国からなのか、銀行からなのか、それとも別の何かなのか? そこら辺だけ決めればいいと思うよ。あとは勝手に回るでしょ」
咲は楽観視しながら言う、とにかくそこが不明なので。GM姫はそこだけ決める。
「ふむ、そうだな。邪道を行きたくないし王道で行くか。王国からギルド本部へ資金が流れているとします」
GM姫は、とりあえずそこだけ決まった。
真城和季と不動武はフォローする。
「貯まってるね~2人とも」
「貯まらないとでも?」
「日本政府は解ってるのかな~、この場合監督不行き届きはアメリカに行くんだぞ……? まあワシも困るけど」
咲と姫による鬱憤晴らしが始まっていた、この場合の仕返しとは〈悪役が書けなかった〉というのが何とも皮肉に満ち溢れているなと姉妹共々感じていた。




