表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エレメンタルワールドⅡ  作者: ゆめみじ18
第2章「大サーガ時代」今現在歴2029年11月4日〈日〉

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/54

第39話「今現在歴2026年1月24日~31日」

 GM姫は次のイベントを考える。

「そろそろイベント開催したいなあ~~……」

 でもその前に2つの時間軸の事を考えないといけない事が露骨に解ってきた。


 簡単に言うと小説と漫画の時間軸は全く別物で、そろぞれ時間進行が全く異なることに対しての論理化である。

 桃花みたいな自己中心型の時系列ならそんなこと考えなくてもいいが、漫画のほうは基本自己投影しない、何故か?

 もっとも解りやすいのが日常作品だ、即ち〈描いてでも表現したい〉ものじゃないと残らないし、日常風景なら〈写真で良いじゃん〉と同じように。

 誤解を恐れず言うなら、つまり悪く言えば嘘だらけじゃないと意味が無いのだ。


 〈言動に嘘がない〉の良いところは作者にとっての本音であり自己投影型、それは政治家や裁判所やテレビニュースなどで言質を取るという〈他人にとって都合が良い言動〉という変換が行われる。つまり汚染想子の格好のエサなのだ。

 方やファンタジーに生きる姫やEWにとっては夢や〈有り得ないこと〉のほうが価値があり、基本現実改変をすると虚偽になる。それが物語を歪めるのだ。

 

 だから素の言動をそのまま投影する桃花が重宝されるだけであって、別に作品で嘘をつくぐらいなら〈普通の物語なら〉許される。


 漫画の漫画でもあったが、本当に出来るような犯罪を無意識の内に避けるようになる。それでは物語は面白くならない。

 原因の1つとしてそれもある。もう一つが時差問題だ。

 

 待ったなしのリアルタイム制に慣れきってしまったせいで、落ち着いて元に戻る事を拒否する性質の言語化がまだ出来ない。当然、現実世界と2次元的な紙の中の物語の中では時間進行が全然違う。この時点でエレメンタルワールドには2つの時間軸が同時に存在してしまうことになる。

 桃花はどちらも1つの時間軸として捉えても何も問題ないが、普通は2つあるし。小説の時間進行と漫画の時間進行を繋げるのは無茶がある。


 本当ならこの時間軸は切り離して考えるのが理想である。全く接点のない別作品のパラレルワールド。そう考えたほうが辻褄は合いやすい。

 逆に、小説の時間進行の後に漫画の時間進行に入り、更に小説の時間進行に逆輸入する。では普通に考えて頭がパンクする。別々に考えたほうが良い。

 脳の処理の断捨離が必要だ。それを実現するには〈小説版では何々があって〉〈漫画版では何々がある〉という明確な区切りがないと、なんだかんだうやむやになって〈共存してしまう〉、今回のGM姫の懸念点はそこだった。


 そのことをサブマスターである咲に相談する。

「まあ、アース018.1とアース018.2で別けるのは簡単だけど明確な区切りでしょ? ゲームでよくあるけど例えば小説版と漫画版では同じ立ち位置なのに違うキャラを登場させるとかやるのはどうかな? 男と女が違うでも良いし。性格も全然違うでもいいし、スズちゃんネットワークⅡを使って2人だけ小説と漫画の情報を共有させるでも別にいいと思うけど?」

 彼女が言うことは商業や商法でよく使う手だった。金と銀のソフトで別の内容だけど出てくるキャラが違うとか、そこでしか出てこないキャラクターとか、そういう棲み分けだ。でなきゃどっちがどっちかごちゃ混ぜになって分からなくなる、も見た目だけで解決出来る。


「あとは漫画版と小説版で明確にルールが違って区切られてるとかやるのは? A世界では知っている、B世界では知らないとか。EWの法則か+確定した真実のプラス保証+で言うのかはわからないけど……そうしないと差別化出来ないよ?」

 咲のゲーム脳はもっともだった。


 ◇


 今現在歴2026年1月24日〈土〉。

 とか考えていたら次の問題が出てきた。機械神アーカーシャが勝手に動いている件である。

 天上院姫がFXを勉強し始めていたから解ったのだが、どうやらEW本編のゲーム進行が出来ない間、という名のマイクラをやっている間にドル円の市場介入をやっていたらしく、1ヶ月で-22円も下げていたらしい。これだけ聞くとピンとこない人もいるかもしれないが、簡単に言うとギャンブルとして-5円下げられてもリアルで死人が出るレベルの下げ幅である。

 確かにGM姫が傷つかないレベル……というか無関心の時にやっていたから無関係だし罪悪感は無いが。言ってしまえば飼い主の知らない間に悪党を制裁・天誅していたようなものである。そりゃGM姫も知らない。


 今でこそ、22円下げてるという恐怖をFXを始めた姫も解ってきたのでその恐ろしさが解るのだが……。

「てーわけで、今回は四重奏くんの持ち物である機械神アーカーシャが暴れ回ってる件についての話し合いです」

 集まっているのは放課後クラブの咲と姫、四重奏の信条戦空、桜愛夜鈴、黒煌颯護、白玲渚。

 機械神アーカーシャが仕えている飼い主は白玲渚(はくれいなぎさ)、夜鈴はゴーレム系やスズちゃんネットワーク関係があって忙しい関係上役割分担することになった。


 ことの発端は今現在歴2024年7月30日、今でこそ解るが咲の波動色で皆が吹き飛ばされた時。

「あ、何だマイクラの時じゃないのか。桃花先生の父親が亡くなって傷心していた時期か……」

 それであの破壊力なら納得がいくとGM姫は思った。あの大規模衝撃波じゃあ、多少の改変じゃビクともしないほど吹き飛ぶのも納得の大災害である。

 とはいえ、執筆していない時期にも下がっていたのでそこも同様にチェックする必要がある。


 咲が渚に要件を伝える。

「今回の実験は機械神アーカーシャを野放し? 放牧するとどうなるか、の実験です。犬の首輪を外して草原で縦横無尽に走り回るイメージ。好きに暴れていいよ、とか好きに暴走していいよ、というニュアンスです」

 姫と咲は何故それが必要なのか渚に言う。

「世界種クールマはそりゃ対象外なんじゃが、機械神アーカーシャが暴れた時の上げ幅と下げ幅が肌感覚として判っていないという問題があります。わしらが関係ないところでやってるから、そもそも自覚が発生しない」

「で〈ちゃんとコントロール出来たほうが立派なので〉、ちゃんと検証することにしました。3日間の実験でも良かったんですけど、それだと本当にデータとして残るものとして、あとで探すのが難しいので。1周間、自由に暴走して良いことにしました。ちゃんと暴走してくれないとどのぐらいの規模感で、どのぐらいの額で、どのくらいの肌感覚なのかわからないからね」


 渚はアーカーシャの方を見上げて顔を合わせる。

「へー、あんたも大変なのねえ~」

「お恥ずかしながら」


 姫と咲は続ける。

「私達がやらないこと(・・・・・・)は、1週間、裏で小説や漫画、イラストの執筆はするけど公開しないことの約束。同じタイミングで暴走をされたら責任感感じて執筆が止まっちゃうことへの防御策ね」

「その1週間の間、アーカーシャは好きに暴れ回って良い。今回の検証は暴れた時の規模感、金額、衝撃度合いとか色々記録に残すことなので。この時期に暴れて貰わないとこっちが困る(・・・・・・)と言うやつです」

 

 姫は本音を言う。

「まあぶっちゃけ、各国の政治や銀行が野放しに暴れたら、どの程度ドル円下がるか見届けて、それで肌感覚掴んでコントロールするのが目的何じゃけどな。他のデータは記録として残しておいて、後で活かす感じにする」


 そこで機械神アーカーシャは姫に確認する。

「定義を確認します。今現在歴2026年1月24日から31日まで好きに暴れて良いことを許可する内容ですね?」

「はい。3日間だとデータ的に不十分なので1週間にします」


「その暴走中に最果ての軍勢は出動しますか?」

「しません。暴走中の最大規模感と最大出力と最大質量とか最大金額とか上下幅を調べるので中断されると困ります」


「対象の体質にどれが当てはまりますか?」

「対象の体質は、自然、環境、色彩、政治、AI、全王です。現実世界での対象で言うと大統領とか各国の銀行とか大企業とかが機械神アーカーシャの元で自由に野放しにされたらどうなるか? の最大規模感を測るのが目的です。時空も当てはまるかもしれませんが、基本リアルタイム制なのであまり関係ありません」


「目的は、規模感を確認してからそれを自覚してコントロールすること、で合ってますか?」

「はい」


「もしそれで事故があった場合、その責任は誰が取りますか?」

「渚が責任者なのも違うし。自由の悪神のわしの信者……とかが現実的な路線だと思うな……必要悪の人」


「定義確認、暴走と言っていますが、暴走を罰するという法則が適応されます。犯罪者なのですか?」

「どちらかというと期間限定の〈暴れて良いよ〉とか〈暴れ馬でロデオやって〉とか、そういうニュアンスに近いかな? なので罰するとは違うと思ってる。何より罰したら限界値が測れない」


 機械神アーカーシャは考え始めて黙り込む……。姫は質問を要求する。

「他に質問あるか?」


「……3つほどあります。1つ、金融システムの混乱とありますが1日の上限はありますか? 2つ、責任者は身代わり……簡単に言うと幽霊でも構いませんか? 3つ、これが最も重要です。 マスター・渚。貴女はこれを望みますか?」

「んん~……ドル円の規模間で1.5円であの騒ぎだからなあ~……まあ波動色レベルは望んでいないから。1日ドル円の規模間で1円から3円の下落幅が限界かな、1日-5円をやるほど切羽詰まっていない。で、責任者は幽霊でも構わない、つまり昔の偉い人として外部隠蔽工作をしても構わないよ……最後の質問は渚だな……」


 言われて、渚の方に話が振られた。ほわんほわんした天然記念物、白玲渚は人の役に立てるならとこう答える。

「まあこの時期の日本は選挙期間中で大変だと思うし、周りに迷惑がかかるのは百も承知だけど。無意識でコントロールできない、よりも意識的にコントロールできるようになりたい。という姫ちゃんと咲ちゃんの気持ちも痛いほど解る。だから私が言えることはなるべく数値というデータを残してちゃんと暴れてあげて。でも波動色レベルが最大5だとすると、地球規模でも最大3レベルまでしかやっちゃダメだよ?」


「……了解しました」

 機械神アーカーシャは、今現在暦2026年1月24日、朝8時00分に実験を実行に移した。


 咲と姫は交互にゲーム進行する。

「その間に私達は積みゲーを消化する感じか」

「そうじゃな執筆ストックもできるだけ貯めるだけ貯めて置かないとな」

 というわけで、1週間公開しない、という約束を守りつつ。それぞれ、各々が2月に入る前に下準備を始めるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ