第34話「承・生存戦略」
神道社、連載会議室。
ここには、今後の方針を決めるべく。GM姫とBIG4、信条戦空、湘南桃花、真城和季、天上院咲に集まってもらった。
「さて……、エレメンタルワールドを連載するに当たって。まずどのサイトで、どういう運営方針で、どういう制作工程で行くか話あった方が良いと思いました」
戦空がまず言う。
「決まってる事と言えばジャンルは〈漫画〉という所か」
咲もそれに乗っかる、本来小説のジャンルじゃないことは彼女も解っている。解っているが急ぎすぎたのも自覚した上での発言だ。
「そうだね、漫画連載なのはいい。ただ、カラーなのかモノクロなのか。どのサイトでやるのか。運用方針はどうするのか、お金という利益を狙って描くのか? でも相当変わってくる」
桃花も、アニメを経験した上で発言する。
「そうだね、アニメはやらなくていいよ。小説もアニメも本来やりたかったジャンルとは極端に違う。運用方針も、元の完成原稿さえあれば何処にでも移動出来るしどうとでもなる……」
「ただ問題なのは〈連載形式〉と〈フルカラー〉かどうかという所だろうな……」
和季もそのあたりを気にかけている。
「カラーの方がアニメ映えするから良いという声もあるだろうし、解らない色が多すぎる、という意見もあるが、作画コストが個人で2倍に増えるところが難点だ。当然進行も遅くなる」
桃花が、自身の辿った経験を通して助言する。
「ただ一番の問題は〈ネーム〉だよね……何ページまで描いてから作画に移るかで、この先かなり変わってくる……。私の場合は〈完結まで作画しない完全読み切り形式〉だったから良かったけど……、今やろうとしてるのは連載形式……正直やったことないし私も1回挫折してる……」
咲が長編連載は経験あるという風で。
「でも今まで小説で連載してきたでしょ?」
「言うはやすし行うは難しってね……シナリオと作画では話は全然変わってくる。まあお金の事は今後も気にしないで良いなら1P漫画をイラストサイトに完成する度に公開、でも良いんだけど。その1Pフルカラー漫画を描くまでにネーム何枚まで描いた方がいいのか? は流石にまだ決めてない」
GM姫もその意見には同意する。
「桃花は読み切りだと割り切って約30Pバッサリボツにしたけど、連載中となると絶対そうは行かなくなる……せいぜい4P~30Pの先行ネームを描いていて、どこかで区切りをつけて作画に入らなきゃ行けなくなる……正直商業のことなんか考えてる暇はない。ゴールの見えないネームの作画はかなりキツイだろうな……気合いでどうこうなるもんじゃない」
和季もそれに同意する。
「それに銃撃事件の件もある。そんなゴールも見えない段階でまた死者がでたらどうなる? 絶対に筆が止まるぞ。俺としてはネーム完結まで描く事をオススメする、計画が立てやすいしな。咲の進行は計画どころの話じゃない」
もっともだった。
「まあ私の場合、小説を漫画にコミカライズするのは反対かな。結構前にやったけど出来なかったじゃん、文字による情報量が多すぎて全部を表現するのは不可能。となってたし、やるならセリフと場面の名前さえあれば十分だと思う。参考情報は私の物語で十分情報収集できたでしょ?」
「やるなら8Pネーム完成からの1Pカラー作画のサイクルだと思う、締切りはなしで、小説でも守れなかったしたぶん無理だ」
戦空が言う。次いで桃花が言う。
「後出しジャンケンと先出しジャンケンが決まったからやっと動けるようになったけどさ……。じゃあ和季、何かデカイアクシデント起こすなら、8Pネームが終わってからやって。大企業とか各国とか国連とか、でなきゃこっちが大迷惑! 本末転倒になるのよ! その時は和季を攻めるからね!」
責任ではなく、口で騒ぐというのは桃花なりの優しさだろう。または責任と言ってもご飯をおごるぐらいしかないのであまり意味が無いと思ったのか。
「わかった」
GM姫がゲーム進行という名の進路を決める。
「よし、じゃあ今度こそ連載形式でエレメンタルワールドをやるぞ! 8Pフルカラーのサイクルだ! たぶんイラスト投稿サイトになると思う。それ以外は未定、完成原稿がないと何も始まらないからな」
その上で桃花が和季に更に釘を刺す。
「いい! 何かやるなら最大限フォローしなさいよ! どんな圧力もまっぴらゴメンだからね!」
「解ってるって、てか俺は指示してねーよ……」
というわけで、四重奏、非理法権天、最果ての軍勢、放課後クラブ、そしてゲームマスター姫のもと。今後の進路が決まった。




