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エレメンタルワールドⅡ  作者: ゆめみじ18
第1章「ニューフロンティア」今現在歴2029年11月1日〈木〉

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第14話「承・精神力」

「終わった、後片付けよろしく」

 オーバーリミッツは先行調査隊の皆に後片付けをお願いする。


 BIG4の信条戦空、湘南桃花、真城和季、天上院咲は交互に言う。

「次どこだっけ?」

「領域竜種ファフニールの油田、西へ2000メートルだからちょっと距離あるな」

「距離あるって言っても、自転車でも10分程度の距離だぞ? 休憩出来るかな?」

「まずはドアの世界の本拠点に戻りましょう」


 今現在歴2029年11月2日〈金〉14時00分、ドアの世界本拠地。


 和季は冷静に状況を分析する、もう少し準備したかったが、本能が絵描きたかったのなら仕方ない。これは本能的な衝動だ。

「この距離じゃ流石に追撃されそうだな~、まあ始まったもんは仕方ないが」


 桃花は、この姿になった、というより。この段階に入った自分の精神状態の感想を言う。

「問題は精神力なんだよなあ~、昔みたいに何も知らない。無自覚、無意識、無知とは訳が全然違う」

 リミッツは桃花の悔やむべきかどうか迷った心を正す。

「ちゃんと自覚あった方がカッコイイと思うよ、立派だよ」


 とはいえ強大な存在という扱いには違いない。元はといえばただの紙や文字や絵という存在が、法や王や権力者、民や信仰や願いにまで波及し〈叶えてしまう力〉を持っていること自体が問題だった。


 もし、何の力も持たない一作家だったなら、タダの絵と紙であり、それ以上でも以下の力も何も発揮しない。科学だろうが魔術だろうが完全にゼロだ。


 どんな形や媒体であれ。その力は、自分と読者に読んで貰わなきゃ何の力も、意味も持たないはず、それが一番正しい。


 強大すぎる力を量子レベルまで小さくし、体の内に秘めて留めて執行する、というのは1つの手法として根深く大地に根を下ろしているが。本人そんなこと描いていないし、絶対ではない。

 他に方法がなかったとは言え、この強大な存在の力を、ちゃんと自覚ありで制御出来てこそ、立派で偉大な存在となれる。


 それこそ、ご先祖様もお喜びになられるような立派な人格者になれるだろう。

 マスターフォームⅡはまだ目覚めたばかり。

 極端な話、まだ自覚して手に馴染んだ程度なのだ。


 BIG4にとって、世界が自分の手の中にあると自覚したとして。それこそ〈大いなる力には大いなる責任が伴う〉という、本当の重責や、精神力があるかというとまた別の話である。


 画力や文章力は確かに上がった。


 だがこのマスターフォームⅡを扱うには、何よりまず、精神力と言うよりも。本当の意味での心の強さが求められる。

 個人的感想だが、強くて硬い心があるだけでは、とてもじゃないが世界の重責には耐えられない。独りでどうこう出来る力では無いのだ。


 もっと人の手を頼り、硬も軟も使い分け、広くも狭くも出来る視野や心が要求される。さりとて皆でいるよりも1人で居ることを自覚し、自在に制御する。


 まず〈この手〉の世界に必要な材料は何かGM姫は思いながら呟く。

「幸福論だろうな……」


 世界中の人達を幸せに出来る力を持っていたのに、それを使えなかった後悔の念が1つ。

 それは負けることを運命づけられた主人公を絵描いた功績が1つ。


 娯楽、エンターテイメント、と宗教、神話・聖典と。願う力、叶える力が絶望的なくらい合っていないこと。

 娯楽としての刺激と、平和と平穏を求める人々の願いが、まずこの時点で全く噛み合っていない。


 他にも問題はある。売り上げの問題とも全く噛み合っていないし、例えば漫画家のアシスタントに入れば、原作が全く進まなくなる問題などもある。


 自分で言うのも何だが、あまりにもリスクとコストが高すぎるので、短時間であったが4人のマスターフォームⅡ所持者は通常フォームにモードチェンジする。


 桃花がまず問題を1つ。

「うーん、とにかく〈精神的回復力〉が追いついていない感じはする」

 和季の問題を1つ。

「まず自覚なしには戻れないけど。少なくとも〈どうでもいい〉と思えるぐらい周りの事象を小さくするのは賛成かな……デカすぎてストレス高い。世界種クールマの存在が発見されて意思疎通が出来るようになったのは大きいかな」


 戦空が不満を1つ。

「とはいえ、小さすぎて判らないくらい小さいと判断つかなくて困るぞ。それで無自覚で今までやってこれただけだけなんだから」


 咲がポジティブを1つ。

「まーまー、まずはこれで一件落着じゃない? むしろズルズルと問題を引きずるほうがヤバいし!」


 和季が自由解放軍のことを気に掛ける。

「自由解放軍と交渉できなかったのが痛いな、間接的に思いっきり狙われる位置にいるからな」


 GM姫が神様視点で物事を観測する。

「ふむ、大反響面は問題なさそうだな。質量が重くなり、スピードが遅くなるタイミングに合わせてしっかり反響してる。なるほどそう言う手で来たか……」

 などと、ぶつくさと呟きをしていた。


 咲が姫に聞く。

「これからどうするの?」

 まずは皆に部屋番号が決まったことをお知らせしておく。

「あー、そういや部屋番号がある程度固まったから披露しておくな」


 〈ドアの世界〉

 この世界は拡張し続ける可能性が極めて高いため、性質・分類問わず、連番で管理することになった。その世界自体が極めて広い場合は〈連絡通路〉となり、更に広いと〈世界〉という名称が付く。


 第0000番号室〈中央広場〉


 第0101番号室〈貯水室〉


 第0102番号室〈食料庫〉


 第0103番号室〈咲の世界〉


 第0104番号室〈旧奴隷達の部屋〉


 第0105番号室〈運営管理室〉


 第0106番号室〈仮拠点用連絡通路〉


 第0107番号室〈EWⅠメイン転移門〉


 第0108番号室〈現実世界の地球〉


 第0109番号室〈マルチバース用連絡通路〉


 第0110番号室〈社長室〉


 第0111番号室〈吸血鬼大戦用連絡通路〉


 第0112番号室〈ルミネ市用連絡通路〉


 第0113番号室〈パルコ市用連絡通路〉


 第0114番号室〈第1の街ライデン用連絡通路〉


 第0115番号室〈最果ての島用連絡通路〉


 第0116番号室〈コンビニ用連絡通路〉


 第0117番号室〈駅ビル用連絡通路〉


 第0118番号室〈プレイヤー専用ホーム〉


 第0119番号室〈鍵保管室〉

 

 拡張されたのは中央広場も含めて現在全20部屋となる。

 移動が便利になったのはそうなのだが、ここを突破されたら全部ヤバいという危うさも持っていた。最も鍵がなければ開けられないし、観測者による確率振幅のバリアもあるのだが。


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