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エレメンタルワールドⅡ  作者: ゆめみじ18
第1章「ニューフロンティア」今現在歴2029年11月1日〈木〉

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第1話「起・エレメンタルワールドⅡ」★✕2

挿絵(By みてみん)

 漫画は写真じゃない。この世界の可能性を広げる映し鏡だ。 by天上院姫。


 ◇


 エレメンタルワールド、ドアの世界018番号室、第1の街始まりの街『ライデン』、8時地区、8時ギルド学校。


 魔法科学高等学校1年生、主人公、信条戦空(しんじょうせんくう)は教室で国語の勉強中だった。もうちょっと日本語力を鍛えないと、この土俵、天上院咲(てんじょういんさき)の土俵で戦えないからだ。


 簡単に言うと、もう嘘つきには戻れないし、バカでも居られない状況下だったので彼なりに必死に勉強した。


何故こうも戦空が咲を意識しているかと言うと、単純な強さではBIG4の中では最弱でも、最長文学少女(ログ・ホルダー)という称号を持つ彼女に、生半可な小細工は通用しないからだ。硬も軟も自由自在に使い分ける彼女。実際敵に回したら最果ての軍勢のトップ、真城和季(ましろかずき)より厄介だとさえ思っている。


 それほどまでに〈ラスボスを支える大幹部〉として、十分どころか異常なまでの実力を身に着けてしまった。本人はただエンジョイ勢を自称して楽しんでいたとしても。

 今後ラスボスである星明幸(ほしあかりさち)=ミュウ=天上院姫(てんじょういんひめ)の味方で有り続け。支え続けるのならば、絶対に立ちはだかる大きな壁となることは間違いない。修羅場のくぐり抜け度合いが桁違いに違う。


 それが、ギルド『四重奏(しじゅうそう)』側から観た天上院咲の評価である。


 コンコン。そんな中、桜愛夜鈴(さくらよすず)が居残り補習中の戦空の教室のドアを叩いた。

「ちょっといい戦空? なんかエウローパ大陸の第8の街全王の世界オールで〈新世界〉が発見されたんだって。先行調査部隊が転移門見つけたとか何とか」

 戦空はノートと鉛筆で漢字を書き書きしていた手を止めた。


 信条戦空と桜愛夜鈴は本当に昔からの幼馴染である。

「うおん? 新しいエリアとかじゃなくて?」

「そう、今いるエレメンタルワールドと同等の大きさなんだって、だから全貌が全部未知。新しいフロンティアな訳ですよ。新世界」


「新しい大陸!? それって強いってことか!?」

 すごく強い強者がいるのか? と言いたいのだろうが、そこら辺まだ語彙力が足りてない感じは否めない戦空の言動は無視して話を続ける。


「まあ、出来上がった土台が天上院咲ちゃん基準だから。あのレベルがワラワラいる新大陸ってことでしょうね。で、名前に困ったGM姫ちゃんは。丁度いいという理由でその大陸……新世界の名前を〈エレメンタルワールドⅡ〉と呼ぶようにしたそうよ」


 GM姫とは、ゲームマスター天上院姫のことで、ゲーム会社の社長〈神道社(しんどうしゃ)〉……の令嬢に憑依した創造神である。


 Ⅱはローマ数字の2である。

「まあ、第9の街神々の楽園エデンと、第10の街最果ての軍島アルテマや終わる氷山は所々で知ってるから丁度いいのかもね。全く行ったこと無いのは第∞の街終点ピリオドぐらいじゃないかしら」


 第9の街はミュウの故郷とよく知られているし。

 第10の街の最果ての軍勢とはよく話をしている。

 終わる氷山は量子論で何度もお世話になってるし。

 実際に行ってはいないけど、大体予想がついてしまうということでワクワク感が足らないという感じだろう。


 ということは。

「じゃあ、まず地図がいるじゃん。地図作りの旅、というか調査団」

「そういうことで四重奏がお呼ばれされたってわけ、行くなら急いだほうが良いわよ。あんたが意識してるライバル、天上院咲ちゃんはもうそこにドアの世界作って拠点立ててるってさ」


「さ、流石にあいつ手も足も速いな……もうフロンティアに居るのか……」

 夜鈴は別に咲に嫉妬していない、咲の人となりは解ってるし恋愛関係になる気がはなっからない冒険家だ。夜鈴から見ても話と理屈が解る相手だし、そこら辺の心配はしていない。


 むしろ戦空がまたバカみたいに燃えている、ぐらいの心配事しかしていない。

 この土俵で戦空が本能のままに走ったら何が起こるかヒヤヒヤものだ。という心配事である。

「まあ、バディになった気は無いけれども。咲と姫ちゃんみたいに。話のキャッチボール相手にはなってあげるわよ」

 それで少しは日本語に慣れなさい。とツンな態度で戦空をあしらう。


 それを聞いて戦空はワクワクが止まらず、たまらず勉強机からガタンと立った。


 それを聞いた後に冷静になり、疑問に思う。

「地図作りの場合、またプロの地図師に地図頼むのか?」

「まあそのつもりだけど、ある程度固まったあとじゃないと依頼は出来ないかな。一度固まったらそのまんまだし、だから当分の間まともな地図は無い」


 そもそも方位磁石が通じるのか、地磁気・磁場が有るのかすら怪しい。


「じゃさっさとドアの世界に行きましょうか」

「え? 街の中心にある転移門から行くんじゃ無いのか?」

 戦空は通常ルートの当然の疑問を投げかける。


「私達はミュウちゃんとコネあるのよ? ちゃんとドアの世界の鍵貰ってるし。この学校の扉にドアの世界の鍵をリンクさせれば一気に最前線へ繋がる」

 そう言って夜鈴はドアの世界へ通じる〈扉の大広間コネクトハブ〉への鍵を持っていた。


「じゃ行くか」

 そう言って、戦空と夜鈴は新フロンティア。エレメンタルワールドⅡの第1拠点、ドアの世界〈扉の大広間コネクトハブ〉への扉を開けた。


◇◇◇


 豆知識

 名前◇扉の大広間コネクトハブ

 希少◇SSR

 分類◇ドアの世界の空間_扉と鍵_間と間を繋ぐ

 解説◇一瞬で空間を移動出来るというだけでは、転移門やテレポートと大差無いが。重要なのは空間のセキュリティー面である。これまでの物語の中で幾重にも、その強固な鉄壁の守りを維持出来たのは一重に〈ネコ箱理論〉が採用されているからである。即ち、箱の中の物体は、可能性や確率でしか言い表す事ができない。あるかないかではなく70%存在するという形でしか表現出来ない。つまり、本体やゲームマスターが目視で確認しない限り誰もその本当の場所を発見できない性質にある。

 その中央大広間の名前が〈コネクトハブ〉と言われ。それに繋がる鍵の番号は〈0000号室〉である。どうやら、第8の街全王の世界オールから転移した先にエレメンタルワールドⅡが存在しており。探索の前に天上院咲と天上院姫がその降り立った転移門を拠点に、ドアの世界を展開したようである。

挿絵(By みてみん)

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