15話 占い
いくら約束していたとしてもずっと恋人だと思っていたノービィンの事を考えてないの。別れも何も言わずに結婚しているなんて。
「会えたんだ」
「はい。何も言えなくてごめんなさいとおっしゃっておりました。それと、今まで恋人として扱ってくれてありがとう。今度会う時は本来の関係で会いたい。式は島であげるから絶対に来てとも」
「良かった。やっと本当の相手に出会う事ができて」
「来店特典と言うわけではないけど、お客様にはこれをあげるよ。僕の兄弟がお勧めしていた兄妹としての接し方が載っている本」
兄妹?本当は兄妹なのに恋人と周りに言っていたなんて。でも、それならノービィンは分かっていたのかな。最後まで彼女のために恋人と言っていたんだね。
「お次はお嬢様の未来ですね。焦りすぎは注意ですね。お嬢様にとって驚くような事が違いうちに起きますが受け入れましょう。ぬいぐるみは喋りません。あれは人なんだぬいぐるみじゃないんだと受け入れましょう。顔が良いからと言ってご自身が本当に想っている方を間違えないようにすれば明るいかて、未来があります」
ぬいぐるみってマークルよね。あのぬいぐるみイケメンなんだ。ぬいぐるみ姿しか知らないから全然想像できない。
「未来の事で話せるのはお嬢様のやりたい事は成功するという事だけです。もし熊のぬいぐるみが思わせぶりな態度をとっても絶対に受けてはなりません。どうしても気になるのでしたらあのくまとお嬢様の師匠を再婚させましょう。そうすれば思わせぶりな態度は無くなります」
未来の事を詳しく言えないのは分かるけどくまに関して多すぎない。
あと、師匠と結婚していたんだ。思わせぶりな態度を取るのは師匠にやきもち焼いて欲しいからかな。
「最後にお客様の欲しい魔法書は島へ届けます」
これで占いは終わったけど、これ占いかな?
「ありがとう」
「ありがとうございます」
「お菓子楽しみにしておきます♪」
こうして占いの館を出たんだけど
「お客さん来ないって騙してたでしょ!初めからこのためだけにここに連れてきたんでしょ!」
「お菓子もらえる事になったから良いじゃん」
って声聞こえちゃった。ノービィン達もこれが目的で旅行なんて言っていたみたい。
「ここの占い的中率百パーなんだ」
「占いじゃないでしょ」
「気づいてた?」
「うん。でも、どうして占いなの?」
「本当は占いって形じゃなくても良かったらしいけど、あの女の子が一部の人達に有名でこうして顔を隠していても何も思われない占い師という形にしたらしい。金額は客が来ないように」
高いとは思ったけどそういう事だったんだ。絶対来ないとか信じたのもそれなのかな。