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なるほど、まったくわからん

 魔素(マナ)レーダー!!

 ふむ、今ここにいるパーティーにはどこかの聖女だとか、人類に味方した龍の加護だとか、そんな仰々しい力を持った者はいないらしい。

 向こうは名乗らないのに、こっちは名乗れときたもんだから多分有名なパーティーなのかもしれない。

 起こされたばかりなので、知らんけれども。

 ただ、このままでは先に進めないんではなぁ。

 あの、ちょっとビリっと来たさっきの魔法みたいな物で電流を流されるのも癪だ。


 「深く(くら)き森の氏族より、この一帯を管理統治するイナト、と申します。 其方は?」


 ん? 名乗ったのに、なんで何も言わないの?

 ちょっと、そこ? 聞こえてないと思ってるでしょう?

 聞こえてますよ? 誰が頭のおかしい奴だ。 じゃないのよ。

 おっ、そこの娘は博識ね。 あいや、御伽話ってどう言うこと??


 「バカにするのも、大概にしろ。 その名は忌み名とされている。 それとも、御伽話だからと言え、偽名で通ると思っていたか?」


 え、だから。 名乗れと言うから名乗ったし、どこの誰だと聞くからこの辺りを管理しているよと伝えたじゃないか。

 エルフは、やっぱり頑固じゃないか。

 だから、聞こえてるから。


 「こそこそと後ろの人達も話してないで、聞こえてますよ〜?」


 おや? 何をそんな驚いた顔しているのか。

 そんな目の前で阻害魔法も使わずに、あ、使ってるのか。

 なんか、ボソボソ聞こえてるのはそのせいか。 自分にはなんも阻害されてませんよ?

 その、よくわからん杖はなんだ? 構えてるって事は、やり合おうって事ですか?

 ふんふん、なるほど。 無線って言うのか。

 あー、それが傍受されてると。 軍の使用する無線で簡単に傍受出来るわけがないから驚いたんだな。

 ばか、発砲許可? ヤル気マンマンな雰囲気じゃないんだよ。 やられたらやり返すぞ?

 一触即発。

 どの程度の武器を持っているのかわからないが、どうしたものか。


 「その、君達ってエルフだよね? もう少しだけ話聞いてもらってもいい?? ご両親からでも、長老からでも、聞いた事ない?」


 何年前になるのかもわからないが、長命種なエルフなら何か聞いた事無いだろうか。

 空の上で活動するくらいだから、とんでもない月日が流れたんだろう。

 何か今に繋がる情報は無いのだろうか。

 あ、そう言えばそこの娘さんや。 ちょいちょいと手招きする。

 念の為、リーダー格にも良いかな? 確認してだ。

 

 「その、さっき御伽話だって言ってたよね。 それ聞かせてもらえるかな?」


 遥か昔

 空はドラゴンが支配し、地上には魔物が溢れていた

 魔の樹海より生まれし魔王は、人類に宣戦布告し侵攻を開始した

 滅びに直面した人類は最後の希望を

 人類の勇者を異界から召喚し、勇者は仲間とともに魔王イナトを打ち滅ぼすと、人類に平和が戻った


 小さな頃に聞いたことがあるだけで、内容に抜けているらしいが彼女の語る御伽話。

 良い子にしないと、魔王イナトに連れ去られて食べられるとかもあったらしい。

 ここ最近では、名前を出すのもよろしく無い風潮になったそうだ。

 だから、忌み名なんて言われたんだな。

 多少、そっち側に良いように【改悪】されてる様だが、あの頃はこうでもしないといけなかったのか?

 勇者も、あの後始末は大変だったんだろうなぁ。

 自分を倒した事にする為に、ド派手にやり合ったりもしたし勇者側には人類至上主義の教会が居て聖女の監視もあって大変だった。

 勇者の必死な説得で、聖女もこっち側にする事が出来たからこそ封印されただけで済んだんだが。

 今でも、腹立つ。 あいつ、ハーレム王だったじゃないか。

 いや、人望もあってカッコよくて、どんな時でも仲間の先頭に立っていた。

 逃げなきゃいけない時は、一番最後まで残って立ち塞がっていたもんなぁ。

 うちに来た時は、そのおかげで勇者と誤解があって和解することが出来たんだっけか。

 懐かしいな、ハーレム赦さんだが。

 羨まけしからんだ。

 そもそも、魔王なんてでっちあげにもほどがある。

 魔物もドラゴンも元々いた生物だっただろう。

 いや、確かに。 当時は引き篭もっていたからよく分かっていないが原因の一つだったとかも聞いたことあるが。

 意図していない事だったんだがなぁ。


 「まぁ、、そのイナトが自分の事だよ。 魔王なんて言い掛かりだけれどね」


 初めて聞いたぞって言う顔したエルフもいるから、殆ど今では語られてない話だと言うことはわかった。

 警戒はしているが、話ていくとこの森は指定保護区として長い間開発もされずに保護されてきたらしい。

 理由も最もらしいが、勇者が当時頑張ってくれたんだろうが。

 ここに手出しをさせる事は無いと言っていたもんな。

 無理矢理起こされたのも、勇者にとっても不本意だろう。


 「まぁ、そう言うわけで。 自分は今のままだと何にもわかんないので、保護を求めてもいいか?」


 向こうも困惑しているだろうが、それはお互い様だ。

 とりあえず、彼らに着いていこう。

 万が一、やばいと思ったらスタコラっさっさと逃げればいいな。

 向こうでも話し合いが終わったらしい。 聞こえているから参加しているようなものだけれど。

 了承、得られたらしいな。


 色々挑戦したく投稿しました。

 続きが気になる方はぜひブックマークと評価、感想頂けましたら幸いです。

 よろしくお願いします。

 モチベーションの繋がります。

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