やったね! 新しい船が来るよ!!(二度目)
イーリアス主導の元、様々な制約等は全部あちらで色々考えてくれたらしい。
結果として、彼らは自分の部下になった。
自分にとって、起きたばかりの世界は新しいものがたくさんで手に入れた船を使って色んな惑星や人と出会ってみたいと考えていた自分の為にイーリアスは船を用意してくれた。
ハクバがあるから、自分には新しい船はいらなかったが保護した人数やこれからの生活を考えてもう一隻用意してくれたのだ。
勇者教で使用していた大型の輸送艦なのだそうだが、これも耐用年数はまだまだあるものの新型の輸送艦の配備が進み、退役して廃棄前だった船が手に入ったらしい。
修理や部品交換も含めて、三隻も……。
やり過ぎではなかろうか?
ハクバサイズであれば、ドック代わりに修理や整備も出来るらしい。
武装や搭載されている護衛機もおかしい。 これ、何か意味があるのか聞いたら宙賊相手や幻獣の襲来も考えれば足りないと怒られてしまった。
自分にとっての脅威にならないからとは言え、軽率だったと反省。
必要な整備にまだ時間が掛かる事と船の操作なども彼らに習熟させる必要があるからと一緒に行動する事になるのもまだまだ先だろうとの事だが。
今考えられているのは、アレクセイⅢの転移門の修復や動作テストを兼ねて、彼らに資材の輸送や搬入作業を行う予定らしい。
もちろん、ポッと出で信頼も実績も無いから勇者教の一部門として活動するらしいのだが、それも任せる事にした。
輸送船のスペースを活用して、商品の輸送だったり色々考えて行けばいいか。
むしろ、そういった仕事は彼らに全部任せてもいいんじゃないだろうか。
普通に生きていくには、金が必要だ。
生活基盤も全部失った彼らにとっては仕事が出来て、金がもらえて飯が食えるとなれば一生懸命きっと頑張ってくれるだろう。
トラウマになってないとは言えないだろうに、たまたま自分が助けたからって恩に感じなくてもいいのになぁ。
幸せになりたい、独立したい。 別の道へ進みたいとなれば喜んで追い出すんだが。
イーリアスにも、その辺各々の考えを尊重したいと念押ししておく。
死ぬまで、恩返ししますなんてなっても困るからな。
勇者教の教会内でウロウロしていると、色んな場所で彼らに会って感謝されるのも悪い気はしないんだが。
実際、宙賊に攫われては殆どが生きて帰れると言う事自体も期待できないらしく、そこは素直に礼を受け取ってもらいたいと説明されたら何も言えないだろう。
今も昔も、そんな大差ないのがまたなんとも言えない。
業が深いな。
そんな一切合切が嫌になって引きこもっていたんだったわ、そう言えば。
色々あって、しばらくはのんびり寝てられると思っていたのに無理矢理起こされてしまって……。
あ、宙賊のせいじゃねぇか。
また見かけたら、潰しておこう。
ニュースサイト、ニュースサイト、と。 幾つかニュースになってる大きいのから商船との連絡が途絶えただのと宙賊絡みの事件も上がっている様だ。
まるで、あの黒光りする一匹みたら三十匹はいると噂のGさんの様じゃ無いか。
Gさんに失礼かもしれん。
アレクセイ、ここから近いと言えば……。
あー、転移門の先にしか無いわけね。
仕方ない、まだしばらくはこっちで活動するしか無いからなぁ〜。
それからさらに数日経っても自分自身は暇なままだったので鈍らない様にちょっとした訓練は続けていた。
子供達も勉強したり手伝いしたりと忙しそうに最初はしていたが、最近は手持ち無沙汰になっていたらしい。
自分のところへとよく顔を出しに来ていた。
それならばと、自己流ではあるが魔素の操作とか色々と教えて行く。
子供は吸収力が違うね、ドンドン覚えて行くから楽しいわ。
「イナト様、もしよろしければアレクセイⅢへ行かれますか?」
ある日、一人また教会の礼拝堂で勇者の像を見ているとイーリアスがやって来て声をかけてくれた。
ハクバの整備も終わって、そろそろ何かしたいと考えていたタイミングであり、渡りに船だ。
イーリアスや勇者教として行くのではなく、一個人としてハクバでドライブである。
何をしても良いのかと確認すると、転移門を壊さない限りは問題ないと言う。
アレクセイⅢにも、降下する事は可能なのでついでに色々見てもらえたら助かりますとの事で勇者教の以来としておくそうだ。
臨時収入である、これは幸運だ。
整備が落ち着いてからは、教会内ではなくハクバの自室で寝泊まりはしていたのだ。
やっとまた宇宙へと上がれるわけだ。
管制室とのやりとりも慣れて来たものだ……、ハクバが全部やってしまうから自分の仕事は全然無いけれども。
出来る事はやる、任せられる事は任せるで良いんだ。
高度がドンドン上がって行く。
重力から離れて目の前には宇宙が広がって行く。
アレクセイⅢへ向けて、余計な事を考えなくても良い自由な船旅の始まりである。
しばらく留守にすると伝えて子供達には宿題を与えておいた。
もっと上達出来るだろう、次に会う日が楽しみだった。
初めまして。
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