中古でいいんですって、中古で
学習装置の恩恵で、勇者教や勇者の事もだいぶわかってきた。 聖女イーリアスが嘘をついてるか、そもそもこの装置で知った事全てが嘘じゃ無ければね。
それが分かるのも、サポートナノマシンプログラム、って言うのが動き出したのだそうだ。 聞いたこともないはずの事件だったり今までの歴史が思い返せる。
勇者教が出来ても、しばらくは世の中が安定していなかった。
勇者とその仲間、そして支持する者が集まり大きな戦争もあったらしい。
幾つか一緒に考えた道具だったり、考察なんかも今の世の中になる基礎になったのか。 すごい奴らだったんだな。
ん? 勇者が凄いのか、世の中がこうなっていく理だったのか。
結局、元いた世界には帰らなかったわけだ。
おぉ、なるほど。 これはすごい、気になった事案や事件、事象などを的確にサポートしてくれるらしい。
ふと思った事でも、気になった事が思い出せるってすごいな。
「魔素は世界に溢れていますから。 それをこんな風に便利に様々な恩恵を受けられる様になったのも、イナト様と勇者様のおかげです」
今の世の中は色んな情報は新しく更新されていき、情報が溢れている。
そんな情報を手に入れる為に魔素ネットと呼ばれる情報の海に繋ぐことが出来るらしく、そこから最新情報もダウンロード出来るんだと。
その為の道具が、この板らしい。 今では分厚い本よりもこういった端末って呼ばれる板が各個人に支給されているんだそうだ。
自分に用意されたのは教会で用意された最新で、しかも軍でもハッキング出来ない(ようは、勝手に盗み見られたりしない)高度な保護システムが働いているらしい。
助かるので、ありがたくちょうだいしておく。
中古でもいいと伝えたのだが、そんな事は出来ないらしい。 まぁ、仕方ないか。 なんだか、ちょっと怪しいと思ったが位置情報って言うのが付けられてるんだと。
あとは、これからの身分だ。 当時は、魔王イナトなんて呼ばれていたが今もそう言うわけにはいかない。
教会でこれからも暮らせば良いとイーリアスには言われたが、折角新しい事に挑戦出来るならそっちを選ぶよ。
教会出身のイナトとなった。 年齢も教会で独り立ちする十五歳である。
自分自身の年齢なんて、とんでも無い事になってるはずだが、イーリアスは老けてないかと聞いたが問題無い、そんな事はないと言ってくれたのでヨシとしよう。
「そう言えば、あの宇宙を移動する船はどうしたら手に入るのかな。 今わかってるだけでは簡単には手に入らないよね」
「そう、ですね。 イナト様が乗船する船ですから、最高級の物を用意しなければなりません」
「いや、いいっていいって。 孤児院出たばかりのポッとでのやつがそんなの乗ってたら逆に変だよ?!」
聖女は、結構過激だ。 軍艦並の物をどうとか言ってるぞ。
中古でいいんだよ、中古で。 自分で操縦出来るのかもわかんないだ。
浪漫としては、自分で色々触ってみたり手に入れたいじゃないか。
それでダメだったら、その時はその時だよ。
納得出来ない聖女を宥めて、教会で払い下げする船を手に入れる事になるのであった。
色々挑戦したく投稿しました。
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