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箱シリーズ

その国に箱が運び込まれる理由

作者: リィズ・ブランディシュカ



 あるところに、箱を運ぶ男性達がいた。


 男性達は、中身の事は詮索せずに、ただ箱を運ぶ事を命じられていた。


 不審に思った者は多かったが、高い給料が出るので多くの者達が箱を運ぶ仕事をした。


 箱はとある王国へ運び込まれる。


 その王国は丸いものが多い国だった。


 王様が丸い体形で、自分と同じ丸いものを愛しているので、国中丸いものだらけになってしまったのだ。


 もう丸いものは見たくない。


 そう思った市民達が、四角いものを取り寄せたのかもしれない。


 箱を運んでいる男達はそう考えていた。


 箱は、どんどん王国へ運び込まれる。


 次から次へと運び込まれる。


 ひっきりなしに運び込まれる。


 やがてその王国は、四角いものだらけになった。


 箱を運んでいた男達はその国に一体何があったのだろうと、疑問だった。


 だからある日、王様の住むお城に箱を運び込んでいる男は、誰かに聞いてみようと思っていた。


 国の要人の誰かなら、きっと事情を知っているに違いないと思ったからだ。


 そういったわけで、その日お城の中で箱を運びながら、話しかけやすそうな人間を探す男。


 しかし、聞かずとも分かった。


 偶然その男は目撃したからだ。


 ダイエットか何かに成功して、代わりに筋肉がついてしゅっと四角くなった王様の姿を。


「ふふふ、サプライズで余が次に国民の前に姿を現す時は、驚きのあまり失神するものもでようぞ。わはははは」


 そういえば、その国の王様は、サプライズ好きだったと男は思い出していた。



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