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【全知】の【スキル】4

転生者の末裔に召喚されたクラスメイトが世界を破滅させるので暗殺します 作者:高山京一(タカヤマケイイチ)


(*^-^*)『きのこの山』と『たけのこの里』どっちが好き?


【全知】の【スキル】4




 俺はゼウスの背中にポンッと触れた。

 ゼウスは大きく目を見開き、頭の上に光の輪が現れる。


 まずい【全知】かーーーーー?


 ピカァァァァァァーーーーーーーーー!!


「眩しい!」


 ギャアアアアアアアアアッ!


 魔物の叫び声が響く、あたり一帯が光に包まれたようだ。


 ようやく視界が安定すると、ゼウスはこつぜんと姿を消していた。



『【スキル】【暗殺】により対象は即死しました』


 ゼウスは元の世界に戻ったのか?

『対象を蘇生し、元の世界に戻しました。』


「あぁ…!いやぁぁぁぁぁ!」


「せ、先生…?」


 ショックを受けている…『ゼウス様ぁぁぁぁぁ~!』とか言い出すのか?


「うぅ…っうっ……」


 な、泣いてる!


「先生、大丈夫ですか?」


「ええ…大丈夫よ。」


 先生は大粒の涙をこぼしながらも、気丈に振舞っていた。


「ゼウスはその…」


 動揺して作った話を忘れかけた。


「逃げました。」


「逃げた?」


「ええ、魔物が怖かったんですかね?」


「それじゃあ、さっきの光は…」


「転移魔法だと思います。」


「それって、どんな魔法なの?」


「瞬時に別の場所へ移動する魔法です。」


「そんなすごい魔法が?!」


「そう、彼には使えたんです。」


「それで消えたように見えたのね。でも、どこへ行ったのかしら?」


「どこかは分かりません。」


「戻って…来るのかしら?」


 先生は震えていた。


「それは分かりませんけど、もう大丈夫だと思いますよ。」


「なにが…」


 そこまで聞いた先生は、どういう意味かを察したようだ。


「ええ、そうね。彼に会ってから、ずっと頭がぼんやりしていたけど…」


 そこまで言うと、先生は悲しそうなほほえみを俺に向けた。


「もう大丈夫ね。」


 女神、この話を信じさせられるか?

『可能です【偽装情報】を使用します。』



 俺はハンタースクールの帰り道、女神に話しかけた。


 俺の【偽装情報】の【スキル】はああいう使い方でいいんだよな?

 例えば『ゼウスはここにいて生きています』みたいな情報なら信じないと思うんだが。


『はい【偽装情報】の【スキル】で事実を改変することはできません。』


 それはそうと、死ぬ時あんなに光るなんて!暗殺とはいったい…ぐぬぬ。


 分からないことだらけだが、とにかく()るしかないな。



 ゼウスの屋敷に戻ると、メイドと幼馴染がフローラの胸で泣いていた。


「正気に戻ったのか…」


「はい…」


 俺は、先生に話した内容を三人に話した。


 フローラは城に「ゼウスは国防の任を放棄し、行方不明になった。」という内容の手紙を書き、二人に届けさせた。


 この事件を調査するものが来る前に、俺たちはトワイライトをあとにした。



「フローラ、また当てにして申し訳ないんだが、他のクラスメイトの居場所を知らないか?」


「ここから一番近いのは、カタストロフィにいる【製薬】の【スキル】をもった女の子ですね。」


 女子か…それより気になることがある。


「カタストロフィって、国の名前か?」


「そうですよ?」


「そ、そうか…。」


 この世界の国名すごいな。


「そういう名前の国なのに、装備はこれでいいのか?」


 俺は、護身用にと装備させられた革の胸当てと硬い木の棒を見せた。


「大丈夫ですよ、カタストロフィまでは街道が通っていて安全ですから。」


 市場で商人に話しかけると、荷馬車に乗せてもらえた。


「国外に出るまでに一日、カタストロフィに入って『召喚されし者』がいる町まで一日かかりそうですね。」


「ありがとう、フローラ。」


「え、なんですか?」


「君がいなかったら、こんなにスムーズに旅はできなかったよ。」


「あ、ありがとうございます。」


 フローラが照れている…かわいい。

 俺とフローラは、顔を見合わせて笑った。


明日から1話ずつ更新する予定です。また金曜日に一気投稿するかもしれません。


【お読みくださりありがとうございます!】


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