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【全知】の【スキル】2

転生者の末裔に召喚されたクラスメイトが世界を破滅させるので暗殺します 作者:高山京一(タカヤマケイイチ)


(*^-^*)『インドア』と『アウトドア』どっちが好き?

【全知】の【スキル】2




 黒髪ショートの女性は、ゼウスに尻を揉まれながらビクンビクンと震えた。


「女の悦び、おぼえちゃった?」


 オロロロロロロロロロロロ……


 俺は思わず、道端に嘔吐した。


「サトル様、大丈夫ですか?!」

「だ、大丈夫…。」


 大丈夫じゃない、誰かあいつを殺してくれ。

『それはあなたの仕事です。』


 マジかよ…キッツ。


 フラフラしながら買い物を終え、ゼウスの屋敷に戻った。


「お姫様、今夜はうちに泊まって・い・く・だ・ろ・?」

「サトル様と一緒ならいいですよ」


「…仕方ないから、お前も泊っていいぞ無能野郎。」


「ありがとう」

 どうやって【暗殺】しようかな、こいつ。



「ふ~~~…」


 風呂に入って、さっぱりした俺が部屋に戻るときだった。


 ドゴーーーーーンッ!


 大きな爆発音とともに、小さな揺れが屋敷をおそう。


「なんだ?」


 一番奥の部屋から、煙と一緒に黒焦げのゼウスが転がり出てきた。


「焦げ臭ッ!」


 同じ部屋から杖を持ったフローラが出てくる。


「サトル様、同じ部屋で寝てもいいですか?」

「ああ、うん。いいよ。」


 なにがあったか察した俺は、フローラをかくまうことにした。


「サトル様、聞いてください。」

「はい」


「私、本当は『召喚されし者』なんて嫌いで、召喚だってしたくなかったんです。」

「え?なんでまた?」


「過去にも『召喚されし者』を【召喚】の【スキル】を持った者が召喚したのですが、全員気が狂ってしまったそうです。」


「いまのゼウスみたいにか?」

「はい」


 ふーん…強い力を持ったせいかと思ったが、召喚された影響なのか。


『あなたを召喚したのは私なので、彼らのような影響はありません。』


「なるほどな…」


「しかし、魔王軍の進行を食い止め、国を守るためにも『召喚されし者』は必要なのです。」


「【スキル】を持っているから他の国からスカウトが来て、その国を守らせているのか。」


「強い【スキル】を持った者は、魔王討伐を依頼されます。」


「そうか…強い【スキル】を持つのも大変だな。」


 余計に暗殺しにくいな、異常者とはいえ強いのは確かだろうし…。


「いや、あいつ強い【スキル】を使って『姫の攻略法』を聞いていたな?」


「そうですね…」


「役に立たないのでは…?」


「そう…かもしれません。」


 二人は変な汗をかきながら顔を青くした。



 殺してもいいと仮定して、俺とフローラが疑われないようにするにはどうしたらいいだろう。


 そういえば、召喚されたときクラスには誰もいなかったが、俺が暗殺した場合はどうなるんだ?


『死体は私のもとへと運ばれ、蘇生して元の世界に戻します。』


 死体が消えるってことか?


『そうです。余談ですが、服装も召喚されたときの物に戻り、記憶も消えます。』


 殺すっていうよりは、送り返す感じなのか。

 死体が消えると、周りへの影響は…


『なくなります』


 つまりこの世界の住人が我に返って「人が消えたぞーーー!」と騒ぐのか。

『そうです』


 死体を見られて殺人の容疑をかけられるよりはいいか。


 バァン!


 ノックもなしに、ゼウスがドアを開けた。


「サトル!」

「なんだよ?」


「お前、なんてことを……!男の勝手な欲望のために、女の子を傷付けるなんて最低だ!」


 オロロロロロロロロロロロロ…


 俺は、近くにあったゴミ箱に嘔吐した。


「お前が言うな」


 俺はそう発言するだけで精いっぱいだった。

 結局、ゼウスは魔法の杖を構えたフローラに追い出された。


【お読みくださりありがとうございます!】


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