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私と蒼の物語  作者: スヴァローガ
私と可愛い山神様
1/2

この日、私の物語は始まった。

初投稿です。

どうしようもない駄文ですが読んで批評していただけると嬉しいです。

ある日の朝、私は窓の外から聞こえる喧しい子供の歌声で目を覚ました。


私は眠気から、童歌を歌う子供の声に少々イライラしながら布団から出ると、二度寝の誘惑と戦いながら寝巻きから着替え、洗面所に顔を洗いに行った。


その時の私は、何故窓の外から話し声が聞こえたことを不自然に思わなかったのだろうか?

私の家があるのは私以外に誰も住んでいない山の中、話し声が聞こえるなんて有り得るわけが無いのに。


疑問すら覚えずに、どうにか二度寝への誘惑と戦いながら顔を洗い終えた私はこの平成のご時世では珍しい…と言うか古臭い薪と釜を使って昨日の夜に炊いたご飯をおにぎりにし、太陽光パネルを使って供給される電気を使った冷蔵庫から漬物を取り出して朝食を取り始める。



今の話の流れでだいたいわかると思うが、ここはテレビの電波どころか、水道やガス、電気すら通っていないクソ田舎である。


数ヶ月前の私は、電気が無い所には絶対に住みたくないと思っていたが今ではそこまで不便ではない。


最も電気が欲しかった理由は仕事のパソコンに使うためだが。


私は少し前に死んだ祖父母の遺言でここ周辺の山をもらった。


私の家系は遡るとそこそこ上流だったらしい。


一流大学を出て一流企業に就職し、そこそこ上まで登ったところで色々あって仕事に疲れた私はこの山をもらった瞬間、必要最低限の電気を供給するためのソーラーパネルを取り付けた家を建て、引きこもった。


そして私はこの山奥で毎日のんびりと過ごしている。


とりあえず朝食を食べ終えたので食器を洗うために井戸で水を組むことにしよう。















……………気づかないなぁ…



もう人間は僕のこと忘れちゃったのかなぁ…?

気がついてくれるように人間達に伝わる僕の歌を歌ってあげたのに…



あぁ……悲しい…昔はみんな僕を畏れてくれたのに……あんなに貢物もくれたのに………



だから僕は人間達に力をあげたのに………



あのお姉ちゃんなら気づいてくれると思ったのに………



巫女の家系のあのお姉ちゃんなら気がついてくれると思ったのに……



あぁ…こんな事なら数百年も眠らなきゃよかった……





















ここは山神様のお膝下、子供が野犬を追いかけ走り出す。


それ見て慌てて親が言う、「犬を虐めると山神様に祟られる。」


聞かずに子供が野犬を捕まえた、すると突然大豪雨。


子供は慌てて犬を離す、親も慌てて念仏を。


すると空は晴れ渡り、野犬はさっさと逃げ出した。


(童話集 蒼より一部抜擢 山神様と野犬 )

























蒼、それはこの地域に伝わる民間伝承を纏めた童話集。

面白いけどちょっぴり怖い童歌集。

けれど…それが真実だと知る人は既に誰も居ない。




そして私はこの家が、『童話集 蒼』で語られる、山神様のお膝下である事などこの時点では知るはずもなかった。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

批評募集中です。

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