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父からのSF指南 その二

 先日、実家に行きまして、また父が録画していた番組を一緒に視聴しました。NHKBSで放送していた『深読み読書会』で、題材は小松左京の『日本沈没』。わたしは未読です。『復活の日』は読んでいますが、高校生くらいで、ほとんど内容を覚えていません。『日本沈没』は子どもの頃に映画やテレビドラマになった記憶があります。その後、ビデオレンタルで、藤岡弘が出演していた『日本沈没』や『エスパイ』を借りて観ました。

『日本沈没』、高校時代の理科で地学を選択しており、既にプレートテクトニクス理論は成立しておりましたから、実に興味深く視聴したのですが、気になることがありました。潜水艇の中で煙草をスパスパと吸うなよ、です。映画製作時、まだ嫌煙権が一般化してなかったのですが、空気清浄機があったとしても、精密機器がある密閉空間でいいと思ってんのかよ、と煙草の臭いで片頭痛を起こす人間は、妙に引っ掛かったのでした。

 若い頃の藤岡弘が恰好いい、の映画でしたが、勿論小説はそれで済んでいるものではないのでしょう。

 小説は未読のわたしは、科学者や政府関係者の動きの部分の解説に興味を持ち、リアルさを追求していると、また興味を抱きました。

 父は『日本沈没』もその続編も持っているよと言っていましたが、まだ借りておりません。借りたら借りたで、当然返さなきゃなりませんし、京極夏彦の煉瓦本『ヒトごろし』を抱えていたので、またの機会にいたします。

 東日本大震災のあった年の夏に、小松左京が亡くなりました。その年は、ニュースや映像作品で、地震や津波がある場合は事前にテロップを流したり、公開を控えたりしていたのですが、小松左京逝去のニュースで『日本沈没』の映像作品の一部を流していました。勿論ほかの映像化作品も紹介されていましたが、ほとんどが『日本沈没』でした。『復活の日』や『首都消失』、『さよならジュピター』も映画になっていたのになあ、小松左京ときたら『日本沈没』だけじゃないだろうにと、特にファンではなかったのに感じました。地震でパニックになっている人間や、崩れる景色を流してどうする、ほかの映像の選択はなかったのかしらんと。

『復活の日』の病原菌退治は地道なワクチン開発ではない、とんでもない力技だったから日本人としては忌避感があるのか、太陽や、日本首都が消えたらどうするかよりも、日本が沈没した方が、現実味があるのかなあと、ある種の感慨がありました。

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