蔵王「山」を何と読むか
以前、山形県のJリーグチームの「モンテディオ山形」と宮城県の「ベガルタ仙台」の両方がJ1に属していた頃のこと、良人から、この二つの東北のチームが対戦する「みちのくダービー」を「蔵王決戦」と呼ぶらしいと教えられました。
「へえ、そうすると、山形のチームが勝ったら蔵王の県境を山形側に譲ってくれるのかしら?」
「は?」
良人は昭和の時代にあった山形県と宮城県の蔵王連峰の県境に関する「黒い」話を知らないようだったのと、わたしは良人に説明できるほど詳しくなかったので、会話はそこで終わりました。
その後阿部和重と伊坂幸太郎の合作『キャプテンサンダーボルト』を読んで、蔵王は活火山なんだから御釜(蔵王の火口湖の名称)を変にいじくったら危ないべようと、ズレた感想を抱いたのでした。
三年くらい前に火山性微動やら何から噴火の兆候かとニュースになりました。またここ数日も火山性微動と報じられ、気になっています。
で、表題のことですが、わたしは山形県の山形市出身で、通った中学校の校歌の作詞は県出身の詩人の真壁仁で、その歌詞の中に「蔵王山」とあり、「ざおうさん」と読んでいます。ところが、宮城県側では「蔵王山」を「ざおうざん」と読んでいるそうです。
山形市側で、「蔵王山」を「ざおうさん」と読むようにしたいと国土地理院に要望を出したと去年の夏か秋頃にニュースになりました。山形側からしたら、濁点なしで「ざおうさん」なのですが、宮城側は学校の校歌や普段の呼び名でも「ざおうざん」だそうで、要望を出したはいいけど、根が深い問題です。
日本が「にほん」、「にっぽん」どっちもありと同じで、どっちもありでいいべはあと感じるのですが、地図やガイドブックにどちらで振り仮名を印刷されるか、首長さんには気になるものなのでしょうかね。
それよかJR奥羽本線の蔵王駅の名称の方が問題のような気がします。




