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雪の事故

 新雪が降り積もっている景色は美しいですが、美しいものに危険は潜んでいます。先日新潟県で大雪の為JR線で電車が止まりました。どうして乗客を降ろさなかったのかとありますが、あの線路の周りは田圃。田畑のどこに側溝やデコボコがあるか、新雪に隠されて解らなくなっていましたし、新雪の深さが解りません。線路の周囲はそこまで深く積もっていなかったでしょうが、スキーやかんじきを履かずに新雪に足を踏み入れたら、体のどこまで沈むか予想できないので怖いです。豪雪地帯や山間部では一歩踏み入れたら頭まで沈む場合があります。そうなったら一人で這い出せません。

 わたしは子どもの頃に山形で、雪下ろしをしたばかりの側溝に足を踏み入れて胸まで雪にはまりました。

 周囲の田畑が私有地で勝手に自動車を乗り入れて、雪に隠れた側溝や用水路に車がはまったら二重遭難、地面を荒らして春以降の耕作に差支えがでたら、農地を所有する農家の方に迷惑が掛かることになります。

 わたしが子どもの頃、実家で玄関を掃くのはわたしの役目でした。ある年の冬、父と祖父が屋根の雪下ろしをしていましたが、わたしは玄関を掃いて、ひょいと軒から上を見上げました。

 そしたら空から、祖父が降ってきました。

 祖父はそのままわたしの上に落ちました。

 わたしは祖父の下敷きに。慌てて父が屋根から降りてきましたが、父は、自分の父親が無事はいいけれど、娘が下敷きになっている図になんとも言えない顔をしていました。

 祖父はショックでその日は一日寝込んで、往診でお医者さんを呼んでもらっていました。当時はおじいちゃん大丈夫かしらと大変心配しましたが、わたしはその時ほったらかしで湿布貼っただけでした。往診のお医者さんについでに診てみもらったらもありませんでした。現在考えると、下敷きになったわたしの方が重症なような気がします。

 山形の実家で語り伝えられる笑い話で済まされています。しかし、我が母からその話を聞かされた良人は、「なんで命綱をしないんだ」と言ったものでした。

 そりゃさあー、大昔っから屋根の雪下ろしには命綱をしましょうと言われていました。でも命綱までして屋根に上がる人はなかなかいませんでした。だいたい綱はどこにつなぐんだとなります。テレビアンテナや電柱電線に結ぶ訳に行きませんし、雪下ろしは動きが大きいので、動作に制限されるのは嫌だと考える人が多かったと思います。

 今は、高齢化や人手不足で、命綱は必須と前より強く言われるようになっています。

 雪庇や氷柱の落下も危険です。これからの季節より注意したいです。


 わたしがおバカな理由の一つにこの落下事件が加わっているのは言うまでもござんせん。


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