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あの時成人の日は一月十五日だった

 ハッピーマンデーだか何だか知らないですが、昔の「成人の日」は一月十五日で固定されていました。

 わたしが二十歳になる時も一月十五日。はい、振袖を着ましたよ、というか着せてもらいましたよ。和服を着こなせていないのは今でも同じでござんすが、成人式の晴れ着は冠婚葬祭の「冠」に当たりますからフォーマルドレスです。自己流に浴衣を着付けてスニーカーを履いて、花火を見に行くのとは違います。振袖で華やかに装うのに帯の結び方も、美容院でしてくれるようなアレンジ、化粧も髪型も力が入ります。花街の御姐さんたちただって帯結の人がいます。

 わたしも成人式の時間よりはるか早い早朝に起きて、美容院の指定した山形市内のホテルに行って、着付けや化粧、ヘアメイクをしてもらいました。外を歩く時は狐の肩かけなんぞして。

 振袖のあの長い袖は一種の拘束着。ちょっと袖を押さえて腕を伸ばす動作も、ほかの和装と勝手が違って、非常に大変。ほとんど何もできません。

 それでも根性入れてにこにこして、なるべくお手洗いに行かないように、頑張ってました。

 成人式に行く時間に、家族がタクシーを呼んでくれていましたが、その日は生憎、早朝雪が降って、道路が泥んこでした。着物が汚れるから端折って外に出なさいと言われて、膝まで端折りました。そろそろと持ち上げるとかえって着崩れて直せなくなるので、ぐいっと。そうして外に出たらば、近所の人たちが、「惠美ちゃんの振袖、どだな綺麗なのだべ」と見物に来ていました。裾を端折った姿を見られて、チョー恥ずかしかったです。

 成人式会場では、高校時代の友人たちとしゃべくって、楽しく帰りました。市長さんたちのお祝いの言葉なんて聞いてなかったです。済みません。荒れはしませんが、ざわざわしていた会場でした。

 昔、初詣とか成人式の後でデートする時、女性の帯を解かなくてもいい方法とか、着崩れた時の直し方とか、週刊誌のエッチなページがありましたが、今でもあるのかしら?

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