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親の心子知らず、子の心親知らず

 自分の子どもたちが男の子の所為か、共同で何かをするということが少ないです。子どもが小学生の頃は手作りお菓子を一緒に作っていましたが、だんだんヤロコども食べるの専門になってきて、こちらが詰まらなくなってきてしまい、止めてしまいました。

 かといって良人が男同士で何かというと、子どもたちが野球に興味を持たなかったので、子どもたちとキャッチボールをするのはなかったですねぇ。今は子どもたちが成人年齢になったので、男同士で酌み交わすのを楽しみにしているようです。

 世の中、「子を持って知る親の恩」なんて言葉がありますが、実感することも多いですし、わたしはこのヤロコたちほど親に手間や面倒を掛けさせなかったぞと感じることもあります。当のヤロコどもが親をどう思い、将来の独立やら計画しているかは知りません。そこそこの年齢になったら独立していくんだろうなぁと漠然と考えています。

 自分の両親に対して、今まで親不孝ばっかりしてきたなぁ、でもこれからも親孝行できるかなぁ、元気でいて欲しいなぁと、感傷交じり愛情があります。自分も仕事をしてきて、家庭を持ち、と人生を送ってきて、この年齢になれば親は道徳や社会生活の規範でも、乗り越えるべき壁でもありません。

 高校の時の国語の先生が、「両親を尊敬しているなんてある程度の年齢になったら有り得ないものだ」と言っていました。女子高の男性の先生ですので、既婚者で、結構なお年の方でした。ある女性の先生からは、「文学青年がそのまま年を取ったような」と言われていた、松本清張をシュッと男前にしたような先生でした。文学青年そのまんまに、親は(特に父親は)乗り越えるべき存在だと言いたかったのかと思います。

 高校生当時はなんとなくしか理解できませんでしたが、だんだんとその先生の言わんとしていたことが解るようになってきました。

 自分自身の見聞を高め、自力で生きていく為には親の傘の下にいてはいけないし、親の意見が常に正しいとは限りません。

 親にも長所と短所があって、親なりの人生があるのだと気付いて、余裕を持って付き合えるようになるには時間が掛かりますし、それが上手くいくとは限りません。

 就職の面接試験で、尊敬する人はと尋ねられて、「両親」と答える学生が云々、とニュースで聞いたことがあります。中学生や高校生なら視点が広くない、親との意見の相違がそれほどないなどで、あり得るのでしょうが、大学生となると、余程明確な理由が説明できないと、親離れできていない、大学で一体何を学んできたんだ、視野が狭いのではないかと受け取られるかも知れないでしょう。

 ある程度憎まれなければ子の独立を促せず、かといって反抗されたら悲しいし、親子の情は難しいです。

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