今年はニッカウヰスキー宮城峡蒸留所に行きました。
昨年のGWには仙台港近くのキリンビール工場に見学に行きました。今年はニッカウヰスキー宮城峡蒸留所に行きました。
連休となればお出掛けしてリフレッシュしたいドライブ好きに良人の選択に合わせて行楽先を決めることとなります。
「作並のニッカウヰスキー工場にしよう」
「いいけど、どうして?」
ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所は子どもの頃から、そして良人とも何度も見学しているので、またなんでだろうと訊いてみました。
「NHKの朝のドラマの後に展示が変わったらしい」
はいはい、では参りましょう。
「帰りに定義に寄る」
はい、異議はございません。
当日、長男は仕事、学生の二男は二十歳を過ぎましたが、親と一緒に出掛けても面白くないと感じるようになり、留守番。良人と姑とわたしの三人で出掛けました。
連休時で混雑するだろうから、朝一番に入ろうと、朝食後片付けたらすぐに出発しました。良人の運転でスムーズに到着。朝一回目の見学に間に合いました。
見学の受付をして、始まるまで、展示してある写真や、ウヰスキーの香りを楽しんでいました。宮城峡蒸留所は通称ゴリラ山と呼ばれる、ゴリラの横顔に似ている岩山の側にあります。広瀬川と新川の合流地点で、自然の木々と、清流とで、霧の出やすい、ウヰスキー作りにあった自然環境と水に恵まれているそうです。竹鶴政孝が新川の水でウヰスキーの水割りを飲んでみて、ここに余市の次の蒸留所を作ると決めたといいます。それが昭和四十四年。
流石に朝ドラの後です。以前になかった竹鶴政孝の展示が増え、妻のリタの展示が付け加えられていました。ガイドさんの説明によると、ここにある古い蒸留ポット二つを東京に持っていって撮影に使ったそうです。
大麦の実を選別し、ピートとで燻し、糖化、発酵。ここまでは風味付けがピートかホップかの違いでビールと似たり寄ったり。発酵の後の液体、ガイドさんは「ビールに似たものをもろみと言います」と説明しておりました。その発酵液を二回蒸留し、樽に詰めて貯蔵、熟成していきます。発酵と蒸留の設備にはなんともいえない良い香りが漂っていました。ドラマでも観たとおり、蒸留ポットにはしめ縄がありました。
貯蔵庫を観て見学コースは終わりです。昭和四十四年に蒸留、貯蔵されたウヰスキーが一樽だけ残っているそうですが、恐れ多くて、誰も手を付けられないとガイドさんの弁。
次は試飲と売店コーナーになります。はい、今回も試飲をしたのはわたし一人でございます。竹鶴をハイボールにしていただきました。
良いお酒は飲みやすいし、美味しゅうございます。でも飲み過ぎてはいけませんから、すこおしだけです。
有料試飲コーナーというのもありましたが、サンプルの香りだけを楽しんできました。カッと強く漂う香りもあれば、甘く香るものもあり、様々な原酒、ブレンドがあるのだと、ウヰスキーの世界の拡がりを感じます。
ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所を後にして、また自動車を走らせ、定義にいきました。定義はじょうぎと読んでいましたが、じょうげと読むようです。お寺さんです。
その昔、平清盛の長男の重盛の家臣の平 貞能が重盛から阿弥陀如来の掛け軸を託されて、宮城の地まで流れてきたのだそうです。そして出家して定義と名乗り、やがて、それがじょうぎ、じょうげと読むようになったとか。極楽山西方寺の定義如来と信仰されています。
お寺に揚羽蝶の紋、確かに平清盛とゆかりがあるんだあと拝んでまいりました。安徳天皇の遺品を埋めた天皇塚なる場所もありました。
お天気のよい日に出掛けられて、三人上機嫌で帰ってきました。




