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映画『地獄でなぜ悪い』

 園子音監督の映画『地獄でなぜ悪い』のネタバレします。

 残酷描写あります。ご注意ください。

 そしてその残酷描写がおふざけになる展開がお嫌いな方は読まないでください。

 もしあなたが二十代半ばから後半の青年で、突然エロかっこいいお姉ちゃんに腕を掴まれ、「今日一日恋人の振りをして付き合って」と言われたらどうしますか。(そのお姉ちゃんは組長さんの娘なのでした)

 また、十代の頃からの夢を追い続けたまま、三十目前になってもまだ何も名を成すことができていない時に反社会的勢力の方々から、資金提供するから好きなことやってみぃと言われたらどうしますか。


 わたしが映画『地獄でなぜ悪い』を観にいこうと決めたのは、家族と劇場版『タイムスクープハンター』を観に映画館に行った際、この映画のポスターを見掛けたからです。

『地獄でなぜ悪い』のポスターの隅に、割烹着姿で包丁を振りかざし、血塗れで走る友近が映っていました。これは一体どんな映画なんだ、ヘンな映画の香りがする、観なくてはならないと、瞬間的に決まりました。

 こうして園子温監督の映画を、そして俳優としての星野源、『私の男』の出演前の二階堂ふみを、初めてじっくりと鑑賞いたしました。映画のパンフレットが手元にありますが、演じる俳優さんの名前で紹介していきます。


 看板屋さんが商業ビルの看板を付け替えています。二人組の内、一人は仕事をしながら、その看板のお店の様子に興味津々。もう片方のベテランの男性は「関わるな、覗くな」と注意していますが、覗き見を止められないよう。

 商業ビルの、あるお店の中で、ヤクザの組長さんが今までの情婦(岩井志麻子って小説家なのにこんな役している)と別れ、新しい情婦を迎えるにあたって、提供するお店の看板を掛けかえているのでした。

 新しい情婦と國村隼演ずる組長さんがいちゃついている最中、組長さんの自宅では大変な事態になっていました。

 自宅の台所で料理中の組長夫人の背に向かって、敵対する組のヒットマン三人が、「組長はどこじゃあ」と怒鳴りつけています。ヒットマンの一人に堤真一がいます。

 人参を切り刻んでいる友近演じする組長夫人、「ウチが相手したる!」と振り返り、包丁で応戦するのでした。

 どひゃあああああ。

 一方、映画好きの高校生たちが自主製作の映画を撮ろうと、ヤンキーの高校生をアクション担当にして盛り上がっています。

 組長の家に小学生の中学年くらいの娘が帰宅してきます。文字通りの血の海。そこには堤真一が負傷していました。血で足を滑らせて転び、血塗れになりながらもパニックにならない娘を見て、堤真一はしみじみと「あんたの母ちゃん、強ええなぁ」と言葉を掛けます。娘に不思議な魅力を感じているようです。

 堤真一は血塗れのまま表に出て、よれよれと歩いていると、自主映画製作チームと出会います。

「すげえ、映画みたいだ」と、負傷したヤクザを撮影し、将来いい映画を作るんだと語っています。ここらへんはヲタクというか、映画バカ、高校生の怖いモノ知らず。そしてかれらは願いを叶えてくれると言い伝えのある木箱だか郵便受けみたいなのに、願いや名前、連絡先を書いて入れます。

 國村隼が警察の暴力団担当の刑事と警察署で話を聞いています。抗争相手のヤクザのヒットマンに自宅を襲われ、妻役の友近が応戦したのだから正当防衛やろと國村隼と言います。しかし、「過剰防衛や! 丸腰の相手を商店街まで追いかけ回し、血の雨を降らしたんだぞ」と反論されます。説明中の映像、血塗れの割烹着姿の友近が包丁を持って、ヒットマン一人を商店街の通りを追いかけ、そのヒットマンは何故かアーケードの階段を昇っていきます。友近はそれも追い掛けてゆきます。何事かと集まってアーケードを見上げる通行人たちに血しぶきが落ちてきます。その後商店街の交番に友近は自主してきますが、警官の水道橋博士は困っています。

 さて、國村隼と友近の娘は子役としてテレビCMに出演していました。歯磨きだか歯ブラシだかのCMは母親の事件の為に中止となります。そのニュースを目にしていたある男子高校生が、「こんな可愛い子が」と見惚れていました。

 堤真一は堤真一で情婦の許で手当てを受けています。情婦は長襦袢姿で煽情的。

「ホンキ出す時はキモノよ」

 堤真一は國村隼に手打ちを申し出て、組の実権を握ります。襲撃を命じた旧組長は國村隼に引き渡されます。(旧組長の行く先は書く必要もないでしょう)堤真一の組はそれ以降着物を着るようになります。

 そして十年経過。

 友近はもうじき刑期を終えて出所が目前です。友近は子役をしていた自分の娘がスターになっているのを夢見ています。國村隼もまた、妻の出所に合わせて娘主演の映画を完成させようとしていました。

 しかし、二階堂ふみ演ずる娘は映画の撮影中に男と逃げてしまいました。ヤクザ組長と知り合いの映画プロデューサー、映画は興業物で契約やら期限やらあるから娘が逃げたんだから映画は代役で撮影すると宣言。

 二階堂ふみは手下が見付けて、組の事務所に連れ戻しましたが、堤真一の組と小競り合いがあり、その隙にまた逃走します。そして追手の目を誤魔化す為に、たまたま電話ボックスにいた星野源に縋り、姿を隠します。驚く星野源に、「今日一日付き合って、恋人の振りをして」と二階堂ふみが頼み込みます。

 どうする星野源。

 まだ続きます。

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