出発
唐突だが玉座の間で王と話すときってみんなどうしてんだろ。俺は突っ立ってるがちゃんと頭下げた方が良いのだろうか?一般市民の俺にゃわからん。
「さて、ここに来てもらった理由は支援金の受け渡しだ。流石にあの場では無理だからな。それと仲間についてだが、自分で見つけてくれ。その方が連携を取れるはずだ。」
このおっさんわかってるな。流石一国を支えているだけある。
大抵のゲームは後々ステータスより連携が大切になる。俺たちの世界じゃ基本中の基本だ。
と、王の側近みたいな人がお金が入っているであろう袋をくれた。それにしても結構重いな。
「ありがとうございます。」
「中には5000ルメ入っておる、存分に使ってくれたまえ。…いや、君にはこの世界の硬貨の価値がわからないか。我が国のマークが入ったものがこの世界で主に使われている貨幣だ。金貨一枚で100ルメ。銀貨が10ルメ、銅貨が1ルメだ。価値は…その辺の店の値段で判断してくれると助かるな。」
「はい、色々教えてくださりありがとうございます。世界の危機が去った後、また一緒に食事でもしたいです。それでは行ってきます。」
少しでも話した仲の人と離れるのは悲しくなるな…人とこんな話したのも久しぶりだし。
ドアが閉まる直前に王がこんなことを言った。
「そうそう、人間の利益にならない行動を取った場合、そのネックレスが持ち主を殺すから気を付けるのだぞ。」
ガタンッ!
…このおっさん最後の最後に大事なこと言うなよ!まぁそりゃそうか、100人もいたら反逆するやつもいてもおかしくない。
さて、外に出たらまずは昼飯だな。そっから装備の調達。そっからスキル確認がてら少しレベル上げをして終わりかな。
先の事を考えたら楽しくなってニヤニヤが止まらない。いけないいけない。
クソ主人公にならないように注意してかないとなぁ