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強すぎる友人

 しばらくすると、響がこちらに向かってくるのが見えた。どうやら響も俺達が昇降口にいることに気付いたのだろう、少し早歩きになりこちらへと向かって来た。


 「お前ら、部活に行かないのか?」

 「今日は、休みだとさ」

 「はえ~、珍しいこともあるもんやな」


 響が物珍しそうに言った。それもそのはず最近は、練習試合が土日に入っていた事もありここ2週間近くは、休みが無かったのである。

 ぶっちゃけ休みがないのは滅茶苦茶きつい、ぶっ通しでやってることもあって筋肉痛が凄いしシンスプリントにもなりかねない。


 「そんだったらお前らはこんなところで何しとったん?」

 「どうせ帰る道同じだしお前の事待ってたんだよ」

 「たまにはいいでしょ?」

 「それもそうやな、そんならはよ行くか」


 そう言って俺らは学校を後にする。その帰り道、俺らは天崎先輩に起こった事を踏まえつつ、幼馴染についての話をした。その話を聞いた響は何やら考え込んだ後言った。


 「そんなの関係性を未だに維持出来てる先輩らは何か羨ましく思えて来るな」

 「なして?」

 「なんか俺が思ってる幼馴染とイメージなんだけどさ、小学校までは仲良かったけど中学になったらいきなり疎遠になるようなイメージがあるんだわ。だからかも知れんけど高校でもその関係性なのは少し羨ましいと思うわけよ」

 「でも気になったんだけどさ、どうして幼馴染についてそんなイメージを持つようになったんだい?」

 「ラノベに決まってるだろ」

 「「2次元と3次元が一緒だと思うなよ」」


 俺と朔也は、思っていた事が口に出てしまったらしい。というか、なぜラノベで書かれている事が、現実でも起こっているってい物だと思ったんだこいつは。


 「えっ、違うのか?」

 「寧ろ、二次元の世界で起きたことが現実でも起こると思うなよ」

 「もしかするが、魔法とかも異世界も存在しないのか?」

 

 とりあえず響が、とんでもない事を言ってる気がするのは置いておこう。そして何を思ったのか、朔也が響に質問っを投げかけた。


 「あの一つ聞きたいんだけどさ、響はいつも何系のラノベ読んでるの?」

 「異世界モノかファンタジーモノしか読んだこと無いな」

 「ラブコメじゃないのかよ」

 「ラブコメは何か現実味ないからなぁ・・・」

 「ラブコメはまだ現実でもまだ起こるだろ」

 

 「ラブコメみたいなことが起こる訳ないだろ夢見てんなよ」

 

 どうしてだろう、今無性に響を殴りたくなってきた。でも殴ると確実にやられるからやめておこう。するとまた朔也が、響に問いかける。


 「でも、どうして響はラブコメが現実味がないと思うんだい?」

 「だってさ、ツンデレなんていないじゃん」

 「あー、そう言う事か」


 正直な話、響が言ったこの一言で何故か納得できてしまった。そして響は話を続ける。


 「てか、正直な話俺自身ツンデレ属性の子が好きじゃないからな」

 「それまたどうして」

 「だって考えてみろよ、他の奴には普通に接しているのに自分にだけ当たりが強いんだぜ」

 「でもそこから甘えて来るギャップが良いんじゃないのかい?」


 朔也が、響に問いかける様に聴く。すると響ははっきりとした口調で言った。


 「正直、滅茶苦茶不気味にしか思えないんだけど」

 「何それ怖い」

 「だって、今まで自分に厳しかった奴がいきなり甘えて来るんだろ、そんなことが起きたら俺だったら、何かこいつやってんじゃないのかとか思うもん。てか俺、性格がひん曲がってる奴嫌い」

 「こいつ、ツンデレに関してとんでもない偏見持ってんだけど。そしてこいつも人の事言えなくないか?」


 流石にこの話を聞いた俺は、もう呆れるのを通り越して困惑してしまった。こいつツンデレに親でも殺されたのかと思えるぐらいには、訳の解らないこと言ってると思うんだけど。流石の朔也もこの話を聞いてか、苦笑いを見せていた。


 しばらく歩くと十字路が見えてくる。十字路を渡ろうとした時、信号が赤に変わる。その為俺達は、信号が変わるまで待つ事にした。

 しかし、目の前にふらついている女子が信号が赤なのにもかかわらず渡ろうとしていた。その異変に築いた俺は、その少女にとまれと叫ぶ。しかし彼女は止まらない、というよりも叫び声に気付いていない様だ。

 その時、横からクラクションが鳴り響く。クラクションの鳴る方を見ると、大型のトラックが少女の方へ走ってくる。そして、トラックがガシャン!と音を立て人を轢いた。そしてドサリと音を立てて人だ倒れた。

 

 しかし、俺達は見てしまった。轢かれたのが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。先程までくだらない話をしていた友人が、少女が轢かれる瞬間、自分の身を挺して少女の体を押し轢かれたのを見てしまった。そして、響が倒れている所を見る。すると、訳の解らない事が起こっていた。


 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 「なあ、朔也。俺は幻覚が見えるみたいだ」

 「奇遇だね。俺も今響が俺達のいる所に歩いてきてる幻覚が見えるんだよ」

 「そうかお前もか」

 「勝手に人を殺すなよ」

 「「・・・・・・」」


 「「何でお前大型トラックに轢かれたのに生きてんだよ!」」


 救急車を呼ばなくてはいけないにはわかっている。でもそれよりも先に叫ばずにはいられなかった。そして響は所々血を流してはいるが、答えた。


 「受け身取ったら、何か助かった」

 「お前やってんの空手じゃなかったっけ?」

 「柔術も一応やってるぞ。それよりも救急車呼んでくれ、あそこの彼女が気を失ってるみたいだしな」

 「「人の心配よりもまず自分の心配をしろよ!!」


 流石に響の言ってることに苛立ちを覚えて怒鳴ってしまった。てかトラックの運転手も何がどうなってるか分からず困惑してるわ。そりゃ人轢いて死んだかと思ったら何事もなく歩っていたら困惑もするわな。

 そして俺らは救急車と警察を呼ぶ、その後響とその少女を救急車が乗せて搬送して言ったのを確認した後、警察が来て事情聴取をした。しかし、警察も轢かれた響が何ともなかったと聞くと困惑を隠せなかったようであった。


 というよりも今日一日で色々なことが起こり過ぎて頭が痛くなってきた。文法的にもおかしい事は分かっているがこれだけは言わせて欲しい。


 滅茶苦茶、頭痛が痛い 

 




ここまで読んでいただきありがとうございました。

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