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悪魔より怖い男  作者: 315
19/20

投獄

作者の妄想ポイント(MP)の低下が著しいため更新頻度が低かなって来ております

 魔王軍に連行されたシュタインは馬車でオスマニール帝国国内に着いた。

 彼は城の地下に連れて行かれる。地下は牢屋が並んでいた。

「とりあえずお前はここに入っていろ」

 彼は鉄格子で仕切られた牢獄内に突き飛ばされる。転んだ拍子に打ち付けた頭をさすりながら彼は起き上がる。


「あなたは何をしてここに連れてこられたのですか?」

 シュタインは隣の囚人から話しかけられる。その男は栗毛に茶色の三白眼であったが優しそうな雰囲気を醸し出していた。

「国家反逆罪とかで魔王軍に捕まったよ」

 すると男は目を白黒させて返事をする。

「魔王軍ですか。ここはオスマニール帝国の大罪人が収容されている城のはずですがね。おっと、紹介が遅れましたわたしの名前はルーファスです。ルーファス・カルマ」

「ヴィクター・フランケンシュタインだ。シュタインと呼んでくれ。君は何をしてここに連れてこられたんだい?」

「わたしはですね……」

 彼が話しかけたとき牢屋に人が入ってくる。

「立て、新入り。ジョン・ポール様がお呼びだ」

「では、また後で」

 彼と話していたルーファスはニッコリと笑い見送る。

 階段を上がるときにシュタインに衛兵が話しかける。

「特別に忠告して置くが、あの悪魔とは言葉を交わさない方がいい」

「そうか」

 衛兵は扉の前に着くとノックをして部屋に入る。

「ジョン・ポール様、連れてまいりました」

「ご苦労。さて、私は帝国の七大騎士序列1位のジョン・ポールだ。君にはあるものを作ってもらいたい」

「あるもの?」

 シュタインは尋ねる。ジョン・ポールは間を置いて答えた。

「そう。あるみにうむという金属だ。それは我が国に莫大な利益をもたらすだろう」

「それを作れたら自由の身になれると?」

 彼は目をつむってシュタインの質問に答える。

「考えてやろう」

「わかった。だがこの国にあるあらゆる金属やその原料、薬品が必要だ」

「手配しよう、これも我が国のためだ。

 よし連れて行け」


 シュタインは2人の衛兵に掴まれて部屋から出て行った。残ったジョン・ポールは独り言を言う。

「自由の身にするとは言っていないぞ化け物め。貴様は飼い殺しにして搾り取れるものは取れるだけ取ってやる」



 シュタインは初めに連れていかれた牢屋に戻される。

「おや?意外と早く帰って来ましたね」

 ルーファスが彼を出迎えた。彼はにこやかな表情でシュタインに話しかける。

「まぁ、そうだね。それよりさっきの話の続きをしてくれないかな?」

「それは……また今度にしましょう」

 そういうと彼はシュタインを連れて来た衛兵に連れ出された。牢屋はトイレとベッドが1つずつあった。彼はベッドに腰掛けて思考の海に沈む。




 グンマー王国の某所にてブリトーは憤慨していた。

「くそ!なんで旦那の奴はみすみす捕まったりしたんだ!」

「落ち着いてくださいファイブレイヤー様」

 アルフレッドがそれを諌める。シュタインと別れた彼らは魔王ヴラドの別荘に避難した。初めは壊れかけの屋敷だったがシュタインとブリトーが2週間かけて修繕したため今は人が住めるまでになっている。


「とりあえずだな、これから何をするか決めないか?」

「そうですね私もシュタイン様にあなた方を任された身ですから」

 そんな話をしているとシャーロットがつまらなさそうに言う。

「よくわかんないけどシュタインを助けに行くのはだめなの?」

 ブリトーもそれに便乗する。

「シャーロットの言う通りだ」

 がそこにアルフレッドが口をはさむ。

「しかしながらシュタイン様は必ず帰ってくるとおっしゃいましたから助け行くのはあの方を信頼していないということになります。また、シュタイン様が今どこにいるかご存知なのですか?」

 ブリトーもシャーロットも言葉を詰まらせる。

「私たちにできるのはシュタイン様が戻って来られるまで信じるしか有りません」


「で、結局これから何するか決まったか?」

「少なくとも旦那のことを信じようってところまではな」

 そこで、フレキが提案する。

「とりあえずシュタインが戻ってくるまでは今まで通り目立たず水面下で活動するか」

 ブリトーはその意見に同意する。

「そう、だな。それがいいかな」

「ではそのような方針でしばらく行動いたしましょう」

 アルフレッドもまた賛同する。

「うん、まぁいいんじゃない?」

 そして、シャーロットもしぶしぶ頷き彼らの方針が決定した。



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