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俺と幽霊

今回は幽霊少女の紹介。

「おかえり~。お仕事お疲れ様~。」

と完全に媚を売った声で俺の方に寄る少女(幽霊)。

「んなことせんでも、ちゃんと買ってきたし最初に読ませてやるよ。」

「え?マジ!?やりぃぃーー!!おにーさんありがとーー!!!」

と、1mmの躊躇いも無く俺の手からコミックを強奪し、俺の布団の上でゴロ寝しながら読み始めた。お前本当に幽霊か?と思うくらいの元気さだ。そんな少女を横目に俺は夕飯の支度を始める。


彼女の名前は『真樹(まき)』。俺の住むこのマンション『ムーンライト』にある俺の部屋に住み着く幽霊だ。ちなみに俺のことを『おにーさん』と呼ぶ。こいつは幽霊なのに俺以上のドオタクだ。割合はアニメ5:特撮5と言った無駄なオールマイティさだ。このアニメの脚本は?と言うと、0.05秒で答えが返ってくる程の知識の豊富さだ。

しかし、アニメ・特撮の知識は凄いが、何故かこいつは死因どころか自分の本名さえも思い出せずにいるのだ。覚えているのは自分の名前と自分がオタクだったことのみ。真樹自身もどうしても思い出せないと言うのだ。本人は「ま、いっか。」と笑ってはいるけど本当は辛いんだと思う。その辛さを紛らすためにああしているのかもしれない・・・。

夕飯の支度を終えて飯を食う。すると、真樹が飛んできた。

「あ~~今回のリリ○ルな○はも面白かったな~。あ、そのサラダ美味しそ~。一口ちょうだ~い。」

「食えんだろ。幽霊だから。」

「言ってみただけ~。」

と、笑っている。いつもの遣り取りだ。

「・・・やっぱり思い出せんか?」

「う~~ん・・・。やっぱり駄目みたい。」

真樹と出会って早二ヶ月。やはりか・・・。しかし俺の心配を見抜いたのか奴は、

「まーでも大丈夫。絶対思い出せるよ。」

と元気に言った。やれやれ、本当に見習いたいぐらいのポジティブさだ。それを見て俺は



「はいはいそうかい。」

と頷いた。

次回は二人(?)の出会い。

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