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変人少女奮闘記  作者: 三日月零月
プロローグ
2/2

永い年月の原因

昼間に全部消したけど頑張って書いた



昔のことだ。


「あーうー」


生まれた時は特に何も考えず、知らず、思えばあの頃が一番平和で幸せだったのかもしれない。落ち着いてきた頃に自分の身を守るため笑顔を振りまき愛され、ただ漠然と自分の両親のことは理解していた。


私の不幸はここから始まったのだと思う。あんな男の願いのために、私達は犠牲になったのだから。ある日…3歳くらいだっただろうか、能力に目覚めてしまった。今ではチリにして捨てたいくらい迷惑なものも、子供心には周りの子供が使えない事もあって誇らしく面白いものだった。


あんな能力さえ無ければ、あんなことが無ければ。少し前はよくそんなことを思ったものだ。しかし今は貴重な時間を過ごせた恩なんてものもあるのだから皮肉なものだ。この力のせいで全て狂い、大切な人を何度も死なせたのだと考えるとやはり憎たらしいとは思うが。


能力も使いこなせるようになってきた時、起きたら見知らぬ車の荷台にいた。驚いて飛び起きると男がおり、なだめてきた。


「大丈夫、大丈夫。今から行かなきゃいけないところがあるだけですからね」


その笑顔を母親や父親と重ねたのだろうか、愚かにも私は抵抗もせず疑問も持たず、呑気に喋って目的地まで行ってしまった。


「…、ついたみたいだ。ほら」


半ば強引に手を引かれされるがままに車の外の暗闇に溶け込んだ。空には大きな、大きすぎる月が昇っていたのが印象的だ。


暗闇の先には女がいたと思う。男と二言三言交わすと私に何かしてきた。終わるとすぐ別れまた車に揺られたのだが、行き先は私の家ではなかった。


白い建物、もとい研究所までの道のりや男、女の顔は覚えていない。何しろ昔どころじゃない、何億、何兆年も前の話だからね。それでも呑気だったこの頃まで覚えているだけ賞賛に値すると思う。さあ褒めろ。なんて冗談は置いといて…、話が脱線した。


見たことのない規模の豆腐型の白い建物を見て、自分の家ではないとわかった私は男に質問を浴びせた。しかし男はただ笑い、曖昧な返事と嘘ギリギリの真実を言い私を丸め込んで研究所に入った。


中はこざっぱりしていたが、複雑に枝分かれしており部屋がざっと見ただけで数え切れないくらいあった気がする。チラと見た部屋の中は機材で埋め尽くされていたり、研究員がちらちらこちらを気にしていたり様々だった。


途中の部屋にある階段からどんどん地下に降りて行き、私はそこに監禁された。少し埃っぽく、最低限の衣食住と少しの本があったくらいしか思い出せないが男は終始笑顔で「大丈夫」と繰り返していた。



ついて行くなよ3歳児。麗ちゃん。


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