話をすること
不定期ですみません。案外、見てくれる人たちがいるようでびっくりしてます
楽しんでいただければ幸いです
「どんなものって、何でももらえるのか?」
『そだね。何でもあげちゃうよ~?」
何でもかぁ。何貰おう?あんまり思い浮かばないんだよなぁ。
『まぁ、いきなり言っても思い浮かばないだろうから、だからまず、話をしよう』
そう言いつつ神は指を鳴らす。すると、どこからともなく椅子と小さめのテーブルが出現した。
「いやまて、その理屈はおかしい。この際突然現れたのはスルーしよう。でもなんで椅子が一つしかないんだ?」
『いやいや、だって僕カミサマだよ?神様は椅子に座って、下々の民は立って、あるいは地面に正座で話をする。常識だろう?」
「誰が下々の民だこの野郎!無駄にチャラい尊厳のかけらもねぇような奴に言われたかないよ!」
『言ったな?僕が一応気にしてることを言ったな?よろしぃ。ならば戦争だ!』
「誰がそんなめんどくさい事するかよ。というか一応かよ。いいからはよ椅子出せ!我は椅子を所望する!」
『神様になんて口ききやがる!もういい!わかったよ!」
やっと落ち着いて話ができる。この絡みめんどくさいんだから早く終わらせてほしい。あったばかりの俺にこんなこと思われてちゃ世話ねぇな。
ル~ルル ルルル ル~ルル ルルル ル~ル~ル~ル~ル~ルル!
『本日のゲストは、明玄次t」
「お前怒られるぞ!?」
「わかったよ。(´・ω・`)』
人の輪郭でそんな顔すんじゃねぇよ気持ちわりぃ
「んで?話って何?」
『いやね?君はここに呼ばれてから、状況すら確認せずにいただろう?』
「あんたのせいだけどな」
『・・・まぁそれは置いといて」
「置いとくな!」
「でも、置いとかないと話進まないぜ?』
「・・・わかった。置いとこう」
まったく、何なんだ?この駄神は。なんでこんなのが神様やってるんだ?
「そういやおまえ、神としてはどの辺にいるわけ?」
『僕?僕はねぇ、神としては最高位だよ?』
「・・・」
『・・・』
「え?ギャグ?」
『そんな訳ないだろう?』
「何でお前みたいな軽いやつが神やってんの?」
『教えてあげようか?教えて欲しいよね?よし、ならば教えて進ぜよう!」
「いやそこまでして教えてほしいわけでは・・・・」
『僕が最高位の神になったのはねー?』
聞いてないし。曰くこいつが最高位の神になれたのは、他の真面目な神では回ってくる仕事の量が多すぎて対応しきれず、ノイローゼになってしまうので軽い感じで楽天的な奴なら大丈夫だろう。
ということで一応実力もあり、ノリが軽いという条件ピッタリなこの神が選ばれたらしい。というか、どうでもいいけど神様ってノイローゼになるんだな。
「で?そういや俺が【覚醒】したとか言ってたけど、それはどういうこと?」
『ああ、それ嘘』
・・・・・・pardon?
『いやだから、う・そ☆漢字で書くと嘘☆』
「ぇええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」
『何だよいきなり?うるさいし長い』
「いやだって、そんな、ちょっ、ちょっと待ってくれ。マジ?」
『マジも何も・・・・マジに決まってるじゃないか?』
「だって、俺、あんまり表情に出さなかったけど割と期待してたんだぜ?」
『そりゃまぁ、なんというか、ドン・マイ!』
「ふざけんなよ~。めっちゃ期待してたのに」
『まぁまぁ。かわりに君の好きな【スキル】をあげよう』
「へ?スキル?何かくれんの?まじ?やった!これで俺も人気者だーい!」
友達ろくにいないけどな!
『いやいや、何元の場所に帰る気でいるの?』
「え?違うの?」
『違うよ?』
「じゃあ俺、これからどうするわけ?」
『あれ~?言わなかったっけ?・・・・ああ、言わなかったね?君にはこれからまったく別の世界へ行ってもらうよ?だから、それにあたって、好きなスキルをあげようっていう話なんだけど?』
「え、なんで異世界とか行かなきゃならんの」
『え、喜ばないの?』
「いや、読みかけの漫画とかあるし・・・月に波動砲撃つアニメも来週最終回だし」
あれ地味に面白いんだよな。ぶっ飛んでるの主人公だけかと思ったら船員のみんなぶっ飛んでんだもん。平気で小惑星爆破したりするからな。
『異世界よりアニメを選ぶとは・・・現代っ子恐るべし』
「だいたい、なんで行かなきゃならんのだ」
『理由は特にないんだけどねー、強いて言うなら興味かな』
「絶対帰ってこれないパターンのやつじゃん」
『大☆正☆解!』
「うるさいよ、絶対にいやだからな」
『あんなところに戻ってもいいの?』
「・・・・・・」
あんなところ・・・おそらくこいつが言ってるのは教室のことだろう。確かにあそこには戻りたくない。
「わかったよ、あんなとこにいるくらいなら異世界でもなんでも行ってやるよ」
『さすが!話がわかるぅ!』
「うるせぇよ、さっきから。それにしても好きなもの・・・ねぇ。そだ、その前に俺が折ってしまったと思われる男子生徒Aは何で骨折れたん?」
『あれは、単に打ち所が悪かっただけだよ?』
そんな馬鹿な・・・打ち所が悪かったくらいであんな事になるか?まあ、名も知らぬ(笑)男子生徒Aはどうでもいいだろう。
どうでもいいけどあいつの名前ってなんだろうか・・・まぁどうでもいいな。どうせひとやまいくらのモブ男にすぎん。
主人公に死角なし(ゲス顔
「んで?好きなスキルをくれるんだったよな?」
『君結構切り替え速いね。そういう子は好きだよ。・・・そだね。何でもいいよ?それこそ〔世界を破滅に導く〕とかでもいいわけだ』
「あんたに好かれてもちっとも嬉しくないわ。〔属性操作〕をくれ。どんなスキルかは俺の頭のぞいてくれ。あとは・・・ランダムで1つくれ。あんたが選んでもいい」
『わかったよ。でも、その〔属性操作〕ズルくないかい?魔法の様で魔法じゃないじゃないか』
「覗くの速いなおい、これから行くところに魔法はあるのか?」
『あるよ?なんたって剣と魔法が飛び交う異世界だからね。まぁ、君はその〔属性操作〕があるから関係ないけどね?』
「だな。じゃあ、早いとこ送ってくれ」
『OK。君がこれから行く世界の名は【リアース】だ。せいぜい、頑張っといで。たまに僕のほうから話しかけると思うからそん時はよろしく』
「いやだね。一人で語ってろ」
『寂しいこと言うなよ?少しの間だったけど、楽しかったよ』
そう言うと神は手を水平にサッと振る。すると、最初からなかったかのように床が消失した。
「おい馬鹿やめ・・・え?ちょ、落ちるのかよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
『バイバーイ☆』
行っちゃったか。やれやれ。中々に面白い少年だったね?
ああ、そうだ。忘れないうちにスキルを1個送らないとね?
彼は演技が得意だったようだからこれでいいかな?でもこれ【英雄】も同じようなの持ってたんだよなぁ。
そうだ!対策としてこれをあげよう!ふっふっふ。彼の困る様子が目に浮かぶよ。
君はどんな物語を紡いでくれるんだろうね?明玄次孝弘君?
活動報告にも書きましたが、やっぱりタイトル変えようと思います。
その時はタイトルをあとがきなどに乗せるので、検索してもらうか、ユーザー検索で『@カッターシャツ』と検索していただければと思います