思考と言語
五月蠅い。そして馬鹿馬鹿しい。
ヒトという生き物は、自分たち以外の動物には言葉が通じないと思っている。
確かにイヌやネコに話しかけることもある。場合によっては、動物園と呼ばれる場所に閉じ込められている同胞達もその対象だ。
しかし、それはあくまで自己満足の一種であり、本当に話をしているわけではない。
自分たちが最も賢く、最も尊い存在なのだ、と。潜在的にそう考えている。
全くもって滑稽である。
声帯があるか否か、それだけの違いなのだ。
「鬱陶しい」
僕の口からは、「カァ」という音しか出てこなかった。