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②田中闇子編 (途中)

只今執筆中…

「そういえば、山田さん「勇気くん」ってだれなの?」

「あれ?だれかなぁ?なんで私、その人に謝ってたんだろうね?」


雨は上がって雲の隙間から日が射してきた。

花子さんが真実を話してくれたその帰り道。


「ただね、なんか聞いたことがある気がするの。もしかして、私が生きていた時の友達なのかもね」


3人ですぼめた傘を引きずりながら道を歩いていく。

そんな爽やかな時間を。


「ちょっとぉーっ!待ちなさいよっ!」


あの女の子がブチ壊してしまった。


「や、闇子ちゃん!」

「ちょっと!ライム男!アンタ女の子を何人引き連れれば気が済むのよ、この変態っ!」

「・・・ハァ、偶然だよ偶然。たまたま帰り道に会ったの」

「嘘言わないで!私見たわよ。アンタが誰もいない図書室に小川峰さんと花子を呼び出してるのを!サイテー!」

「うっ・・・。たまたまだよ。僕が麻陽と参考書を探しに行ったところに花子さんが来て『ここには参考書はないよー』って」

「ハァ?そんな嘘が通用するとでも思ってんの?大体、なんで軽く2年この学校に通ってるヤツがそんなことを転校生に教えてもらうのよ?」

「図書館なんか普段使わないんだよ!」

「フンッ、悪あがきしやがって・・・!ねぇ、花子」


花子さんは太陽のような笑顔を浮かべてこう言った。


「うんっ、そうだねっ!」

「ふざけるなーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」


と、まあ、田中闇子さんによって平和な時間が根こそぎ引っこ抜かれました。



5月23日水曜日。雨。

昨日とは違って小雨ではあるがなんとなくうっとおしく感じる。


今日は委員会があった。

僕は文化委員だ。

正直、ヒマである。


「はぁ・・・」

「こらー。そこの少年!ため息つくなよぉ」

「あ、はい・・・」

「えーと、だれだっけ・・・あ、レモンくん!」

「違います」

「よろしくねー!レモンくん!」

「来夢です」


なんか先輩がつっかかってきた。

他は何もなかった。

よし、早く帰ろう。



そういえば言ってなかったけど麻陽って部活に入ってないから僕より早く帰るんです。

普段なら1人なんだけど。

今日は違った。


「・・・先輩?」

「・・・」

「・・・先輩・・・?」

「・・・」

「先輩ってばぁっ!」

「・・・」

「?なんで何も言わないんですか」


なんと、部活の後輩である馬場柴乃さんが一緒に居るのだ。

そしてもう1人。


「?なんで何も言わないのーレモンくん」

「・・・」

「ねぇ、変だよね、『お姉ちゃん』」

「うんうん」

「・・・なんで」

「お、喋った!」


「なんで、柴乃さんのお姉さんが居るんですか」


驚くなかれ。お姉さんがいるではないですか。

名前は「馬場(ばば) 時乃(ときの)」。


「しかも、よりによってアナタがお姉さんなんですか・・・」

「ふっふー。いいでしょっ!」

「いや、なにがですか」

「UFOみたのー♪」


「え、ウッソン!?まじで?ウッヒャホーイ!!聞かせて聞かせてよー!」


「うん、いいよー♪」

「待ってお姉ちゃん!なんか見逃してる!」

「え、何を?」

「え、何も気付かなかったの?」

「なんかおかしいトコあったの?」

「・・・いや、もういい」


U・F・O!U・F・O!

僕の頭の中はエクスタシーです☆

柴乃さんの視線が妙に痛かったのは気のせいだろうな♪



5月24日木曜日。晴れ。


「来夢―ッ!」


僕はまだ部屋に居たんだけど外から麻陽が手をブンブン振っている。

どうしたんだろうか。


「どうしたの麻陽―?」

「来て来て!ほらほら!」


なにかあるみたいだ。


「どうしたの麻陽」

「ちょっとぉ、これ・・・」


そこにはなんと闇子さんが倒れていた。


「う・・・」

「ん?なんか言ってる、大丈夫かな・・・?」


おとといはあんなに元気に叫んでたのに。


「おと・・・うさ・・・。待って・・・」

「音うさ・・・?音がうるさいってことかな?」

「いや、お父さん、でしょ」

「待つって、何を・・・」


すると闇子さんは目をパッと開いた。

そして僕らに気付くとこう言って走っていった。


「ごめんね」


なんの事かはサッパリだった。


「待って!闇子さん!」


麻陽が声をかけたが闇子さんの足は止まらなかった。

ただ、何かがあるということしか、分からない。

なんだか晴れであることがやけに忌々しく思えた。



学校に着いた。

花子さんが何か知ってるかもしれないと思ったので聞いてみた。


「えぇ?闇子ちゃんが?どうしたんだろうねぇ」

「花子さんも知らないか・・・」

「私が聞いてあげよっか!」

「いやいやいやいや、いいよ!」


「ちょっとそこのライム男」


「うえええぇっ!?闇子さんっ?」

「ちょっと来なさいよ」

「え、なんで?」

「いいから来なさい!」

「え、ちょ、待て、えええぇ?」


闇子さんが僕を引きずりながら教室を歩いている。

しかし、麻陽は・・・


「うひゃ~!ダイタン!大胆!闇子さんイベントktkr!」

「麻陽ちゃん、キタコレって?何語?」

「山田さんルートもいいけどなぁ!やっぱり私は王道ツンデレっ娘が好きだ!」

「いや、田中はツンデレなのかよ」

「ん、誰よアンタは。私の独り言に口を挟まないで!」

「クラスメイトの名前くらい覚えろよ」

「だっていつも「ライム男」とか「サイテー」とか罵倒してばっかなのに今日は

 「ごめんね」って!謝った!」

「・・・それは、ツンデレ、なのかもな」

「で、名前なんなの?」

「結局知らなかったのかよ!『板利田(いたりだ) 凛斗(りんと)』だよ!」

「いたりだ・・・りんと・・・ブツブツ・・・」

「随分古風な覚え方してんな。まあ良いか」

「そうだっ!お前のあだ名は今日から『リーダー』だ!」

「どんなだよ!そんで名前はおぼえたのかよ?」

「リーダー凛斗!」

「なんかキャッチコピーみてえになってるっ!?」

「いいじゃん、リ-ダー」

「くっ・・・。もう、いいや」


僕の存在って・・・。


「アンタ重いわねっ!引きずられるのがそんなに楽しいのかしら?」

「いや、キミの手の・・・力が強・・・い。なんか・・・気が遠く・・・」

「うるさい!」

「てゆーか、血が止ま・・・ってる気・・・がしゅりゅ・・・?」


しょんにゃ(そんな)、酷いことにボクにょ(の)言っちぇる(言ってる)こちょ(事)もおかみゃい

にゃしゅに(お構いなしに)ジュリュジュリュと(ズルズルと)引っ張っていきゅ(いく)。


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