No.001 「俺たちが《娯楽組》」
時は2100年…文明が進歩して、科学が使われる時代…そして、街並みは昭和感。そんな日本のある一街で…。
『8番通り正面ビルに3名の指名手配犯が侵入。中で戦闘が飽きているようです。』
ある警察が無線を本部から受け取る。
「またでやがったか《娯楽組》。今度こそ!絶対に逮捕してやる!」
屈強な男と2人の部下がパトカーから降りる。
《娯楽組》……ある仲良し集団の呼び名である。仲良し集団と言っても、毎回警察沙汰などを犯す手を焼いている集団。無論、指名手配されている。何してんだか。
「今日こそ忌々しい《娯楽組》の奴を!1人か2人捕まえてやるぞー!!!」
「「おぉーー!!!」」
警察官が意気込んでいる間、中では…。
「おいおい黒威!このビルどうなってんだ!?ピザが大量に置いてある!」
1人のパーカー姿の男……古泉楽土が興奮気味にピザを3枚口に咥える。
「ここはピザを買い占めて高値でうる集団のアジト…いわゆる《ピザ専門転売ヤー》のアジトだ。」
「そんなのいるんだ…。」
もう1人の人物。黒威スマは真面目そうにスーツで身を包み、メガネをかけたインテリにも見えるが、片手にはバットを持っている。怖。
「早くピザを詰めようぜ!今日はピザパだ!!!」
「おぃ、、、待て。マルはどこに行った?」
俺が両手にピザをしている中、黒威はもう1人このビルに居るはずのマルを探し始める。
「えー、俺何しよ。」
ピザ12個を口に咥えながら廊下に出ると、よく見る顔があった。
「よぉ《娯楽組》リーダーこと古泉楽土。ピザ楽しんでるようだが、今日こそ逮捕えるぜ。」
「これはこれはダビルさん。今んとこ全敗だけど勝てんのぉ?」
目の前にいたのは超優秀刑事〔ダビル〕ちな、俺に全敗。2人が露骨に煽り合っている間を、後ろの警官2人が銃を構える。
「おっと危ない。」
刹那発砲された銃弾をかわして、俺は小さな部屋に入る。3人はまだ廊下、この部屋で何か仕掛けたいが…。
部屋には丁度いい電子レンジが三つ…。使うか?使っちゃうか?“能力”!!!
私の名はダビル…。はっきり言って超優秀刑事なんだぜ。さて、そんなことよりも何もしらねぇお前らに一つ解説をしよう。時は2060年を境に、人類はある発明をした…!それは【能力付与エキス】!!!
なんだそりゃと思った奴が大半だと思う。ある偉大な科学者カインシュタインが、一つの【能力】を発明した。
それは【浮遊】という単純で強力な力。それは自身の血液に特殊な液体を混ぜることによって得られる…!!!
当時能力の価値は非常に高く、一人分のエキス日本額で約3200億にして、5名のアメリカ人が買い取った…!
そこから現在までの40年間。能力液体の作成は加速!今では国民全員に行き渡るほどの無数の種類と数で溢れている。
「お前ら2人とも…俺の能力をお見せしよう。よーく見とけよ…!」
俺は銃を窓目掛けて構える……そして発砲!!!それと同時に大きく叫んだ。
「【因果律の崩壊】」
その瞬間2人の部下は言った。「周囲の流れが遅くなった!」と。2人の部下の目に映ったのは、発砲されたのに超低速で進む銃弾。体を動かそうとしてもゆっくりとしか動かない肉体。そして、ダビル刑事のみが自由に動けていた。
「ま、こんなもんかな。」
ダビルが指を鳴らすと、体…いや、空間は平常に動き出し、窓が銃弾で割れる。
「見ての通り……俺の能力は中範囲の空間の時間を操る…。時間を停止・加速・低速。なんなら、逆走も可能だ。」
ダビルは頭をかきながら「時間は短いがな」と付け加えた。
「お前たちは廊下にいろ。合図したら入ってこい。」
ダビルは部屋のドアノブに手をかけた。
俺たちは遠くに離れる。
「3.2.1……GO!!!」
ダビルが勢いよく入ると中にはポッケに手を入れた楽土が不適な笑みを浮かべながらこちらをみる。
「ダビルさん……game overだぜ!」
楽土が片手を突き上げ、握っていた拳を開く。
「ボン!!!!!!」
その瞬間、部屋の左右に置いてあった電子レンジが急激に音を立て、爆発を起こす。
(これは…楽土の能力!!!)
今、楽土とダビルの戦闘が始まった。
時は少し戻って楽土目線、二つの電子レンジを部屋の左右に設置している。
俺の能力は【電極】。自身が触れた電子機器をハックし、自在に操れる。
操れるといっても電力操作などであり、俺の作戦は電子レンジに電気を溜め、その電気を膨張させることによって爆発を起こすって作戦。
「我ながら天才か?」
俺は更なる武器として、スマホを手に持ち準備は完了!後はダビルとご対面だけだ。
「ハァハァ…予想はしてたがやはり来るか。」
「予想してたなら学びましょうねー、ゴリラさん。」
強靭な肉体を誇るダビルでも流石に爆発は高火力。能力を発動される前に不意をつけた。
俺は両手にスマホを持ち、ダビルと見合う。
「ダビルさん知ってる?スマホの充電が100%の時、含まれるV数は4.3V程度。そして、スタンガンの平均は5万から10万…。普通なら放電しても静電気にもならない。」
俺は両手のスマホを強く握る。すると、周りに電気のうずが生まれる。
「ただ、俺に触れられた電子機器は全て平均ではなくなる。V数の操作なんて些細なことということ。」
突如、スマホからものすごい電気が溢れ出る。
「クソッ、能力を扱うのがうまいようだな。その能力を持つやつを1人だけ見たことあるが、こんなことはできなかった。」
「ダビルさん、これくらったらどうなるかな?」
「ほざけ!!【因果律の崩壊】」
その瞬間、楽土の肉体から自由は奪われる。約、32秒の間。ダビルは周囲の動きを完全に止めた。効果を小範囲に縮める代わりに持続時間を長める。その間およそ121発の拳が楽土に叩き込まれる。
「オラオラオラオラオラオラオラ!!!!!」
ダビルの動きは止まり、後ろを振り返る。
「時間だ。」
そうして指を鳴らすと同時に、楽土は部屋の端まで飛ばされ、血を大量に流す。同時に入ってきた部下が手錠をかける。
「しっかり捕まえとけ。俺は残りの黒威の逮捕に……。」
「させません。」
その瞬間、天井が壊され黒威が現れる。
「楽土返してもらいますよ。」
ダビルは冷や汗を流すが、すぐに構える。
「ハッ、あそこまで殴ったなら三日は立ち上がれない。助けても荷物になるだけだぜ?」
バットを片手に持つ黒威は露骨にため息を吐き、俺の後ろを指差す。
「なら、そいつは誰なんでしょうね♪」
俺は急いで後ろに裏拳をかます。しかし、楽土は難なくかわし、俺の足にスマホを当て放電させた。
「痛えなダビルさん、お返しってことっすよ。」
部屋には2人の部下が伸びており、ダビル自身も筋肉が硬直して動けなかった。
「クソ…たぬきがぁ!」
「約15万ボルトを喰らっても喋れるんだ。もっと構ってやりたいけど、俺たちもピザパの予定があるので今日はここまで、マル!今ならいいぜ!!!」
俺がビルの窓に顔を出し叫ぶと、外には小さい子供のような男が立っている。こいつがマルだ。
「了解だぜ楽土!【魔王の左腕・天使の右腕】」
マルは目を閉じて、ビルに両手を添える。すると、ビルは大きく揺れ始め、ヒビが入っていく。
「な、なんだぁ!地震か!?」
怯えるダビルと2人の警官を背負い、黒威が窓から飛び出したのを後に追う。
「「「!!!!!!!崩・壊!!!!!!!!」」」
これは俺たち7名の仲良し集団《娯楽組》のストーリー。




