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01 詩 ある魔女の願い
最後に一つだけお願いを聞いてほしい。
それが、どんな結末になろうとも、あなたをせめたりしないから。
生きた証を残したい
だから この世の果てに 行ってきて
そこに 命の木を植えてほしい
その木は 世界を救うでしょう
遥か 未来の 危機から守り
人の歴史を紡ぐでしょう
生きた証を残したい
自分のいない時代だけど
人の歴史は続いてほしい
その一部に少しだけでも
私の足跡を残したい
生きた証を残したい
本当にそれだけかと言われると
自身はなくなるけど
私のできる ささやかな事だから
生きた証を残したい
他に頼れる人がいなくて
あなたに託す事しかできない
「ストーリー」
世界を滅亡へ近づけた魔女。
その魔女が自分の罪を後悔しても、遅かった。
もう、寿命が尽きるまで時間がない。
誰かに命の木を託そうとしても、誰が破壊の権化の頼みを聞いてくれるだろうか。