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8話 「一人」
ひよりは自分の居場所がイマイチつかめなかった。
なので目線は窓の外。それでも理樹はしゃべり続ける。
「稚奈ちゃん。1歳年下だって。仲良くしてあげようよ!ね?」
「えぇ。そうしましょう。」
「ぅ・・・。」
稚奈は向うを向いたひよりが自分の事を避けているのだ。そう悟った。
私の事が気に入らないんだ。きっと年下が苦手なんだろう。
「ち、稚奈です!よろしく・・・です。」
「私はひより。」
稚奈は小さなため息をついた。きっとひよりには聞こえていなかっただろうけど、近くにいた理樹にはしっかりと聞こえた。
「・・・じゃあ、トランプでもしよっか。そこに座って。」
稚奈は部屋の真ん中にぺたんと座った。すこし幼く見える。
そして理樹は寝台から立ち上がるとひよりの方へと向かった。
稚奈はその姿を見て思った。2人はとても仲がいいんだね。と
「何します?私、準備しよきます。」
「カードをくってて。」
理樹はそっとひよりへ手を差し伸べた。
でもひよりはその手を振り払った。
「1人で起き上がれるよ。」
ゆっくりと立ち上がり、フラフラと歩きながらも部屋の中心へ着いた。
ちょっと理樹はさびしかった。




