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  作者: 谷山沙羅
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2話 「二人」

今日は晴れ。足の自由がうまく利かないひよりは理樹に車いすを押されながら庭園へと向かうのだった。


「足が動かないなんて大変だよね。」


「そうでもない。」


ゆっくりゆっくり・・・いつも2人は一緒。同じ部屋だから仕方ない。


「理樹はどうして病院にいるの?」


「君は見ての通りだからね・・・僕は生れ持ちの喘息の発作が激しくて・・・。」


理樹はきっとすぐに退院してしまうことだろう。

喘息だったらすぐに病院を抜け出せる。そう友達がいっていた。

そうなると退屈になってしまうね。今以上に。


「でも、僕は退院する気はないんだ。というのも、いつもすぐ退院してもつれもどされちゃってさ・・・もう嫌なんだよね。」


「そっか・・・でもすぐに退院するんでしょ?」


「・・・どうかな」


やっと庭へ着いた。今日はあまり人はいないみたいだ。

日向ぼっこにはちょうどいいだろう。


「戻ったら昼御飯だね。」


「病院食見たいにまずいもの・・・食べられないな。」


ひよりはうつむきそう言った。

理樹はひよりの姿を見て、ちょっと気にかかった。


「だぁめだよ!ご飯は食べなきゃ。ちゃんとね。」


よく見たら、ひよりの体はかなり痩せ細っていた。

きっとずっと食べていなかったのだと思う。

というか、今までばくばく食べる様子なんて・・・


「私ね、足が悪いんじゃないの。ものが思うように食べられないんだよね。それで力が足に入らなくて・・・」


ひよりはそう言うと理樹を見上げる。


「戻ろうか・・・」


濁ったような空気。理樹はその場から立ち去ろうとした。

とりあえず病室へ戻れば空気も変わるだろうから・・・

また車いすを押しながら戻る。

この庭は結構せまい。だけど植物は沢山で、色とりどりの花が生えている。


「赤い花は嫌いかな。」


ひよりはそう言った。でも理樹は何も答えなかった。

今のはひとりごとだったかもしれない。


「・・・でも、ピンクは好きかな。」




病室へ昼食が運ばれてきた。

2人は少しずつつまんだ。


「ね、どう・・・?やっぱりまずい?」


「ううん・・・おいしいよ。本当はね・・・」


理樹はひよりの事が気にかかる。

だって、自分じゃ何もできません。やりませんというようなオーラが・・・

首を振ると理樹は箸を置いた。


「ごちそうさま。」


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