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  作者: 谷山沙羅
15/18

15話 「病棟」

自分の体が倒れて気がついた。


「あれ・・・?」


ここは病室。目の前にいたのは稚奈だった。


「どうしたんですか、ひよりさん。廊下で1人で寝ちゃうだなんて・・・。」


「夢だったんだ・・・やっぱり・・・」


ひよりは窓の外を見ながらいう。

稚奈はくすりと笑いかけた。


「どうしたんです?いつもあんな感じのひよりさんが・・・」


「変な夢を見た。意味のわからない奴を。」


稚奈はさっとひよりの手を握るとやさしく体を起してくれた。


「そういう時は、お外の空気を吸うんですよぉ。そしたら気持ちが晴れてすっきりするんですー。」


稚奈はひよりを優しく車いすに乗せると、前誰かがやってくれたように押してくれた。

あの人よりゆっくり、ちょっと気持ちが早まってしまうけれど・・・。


「御庭へ行きたかったんでしょう・・・?それにしてもとても静かな廊下ですよねぇー。」


「あっ・・・」


ひよりは悟った。闇の中なのか・・・ここは・・・。

ちょっとさびしくてひんやりしてて・・・なんというのだろう。

さっきまで・・・そうだった、そうなのだ。


「だめ、ここはだめ・・・早くここから出なきゃ・・・!」


「へ・・・?」


「早く!早くぅ!!出なきゃだめなの!お願いだから!」


稚奈のような幼い女の子が、中学生を乗せた車いすを押しながら走るのは少しきついもの・・・でも静かに崩れたのだ。なんの前触れもなく・・・この病院は・・・!


「っ・・・!」


「あっ!待ってくださぁいー!」


ひよりは稚奈の腕を握るとフラフラと走り出した。

全然早くはないが、今はこれが精一杯なのだから。



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