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第1章 プロローグ
世界はいつだって
“彼ら”が主役だった。
音速で空を飛ぶ飛竜族の獣も
鋼鉄の皮膚を持つ鎧甲がいこう族の獣も
砂中を泳ぐ地泳族の獣も
“彼ら”にとっては捕食対象でしかない。
人々はそんな”彼ら”を崇めつつ、強さを求めて何度も接触を試みた。
しかし、人間もまた、”彼ら”にとっては捕食対象に他ならない。
“彼ら”に食われることなく意思疎通し、契約によってその力の一部を身に宿すことが出来たのは、ごくごく一部の人間だけだった。
そうして力を得た人間が中心となり、人々はホルドサイドと呼ばれる安全地帯を増やしてきた。
今現在、存在するホルドサイドの数は10。
しかしそれでも、その広さは全世界の1割にも満たない。
ここは、世界最強の獣、”ドラゴン”が統べる世界である。




