表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

81/96

59. クフ王のみいら(颯介)

 骨がきしむ。

 ピラミッドの仕掛け通路は、ただでさえ非常に狭かった。その狭い通路の壁が、でこぼこに石が飛び出してきて、両側からどんどん迫ってきてた。

 俺たちは身動きが全くできない状況で、うめき声をあげていた。


 まずい。

 このままでは全員死んでしまうだろう。


 

 ここまでの経緯はこうだ。


 俺たちは、朝6時にニューヨークの例の場所に集合して、若き伯爵の家にワープした。集まったのは、ナディア姉さんを先頭に、ジャック、アッバス、そして俺だ。

 

 ナディア姉さんの部下らしい(なんの仕事の部下なのかは、全く知らないけど)リーポウは、ナディア姉さんに待機と命じられていた。昨晩、何も説明されずにホテルから返されていたので、集合場所にすら現れていなかった。俺がスタバでぶん投げた人物と同一人物だと気づいた時は、ちょっと怖かったけどね。


 若き伯爵はまだ寝ていたが、皆がやってきたと知って、大喜びだった。俺たちは伯爵家の門が閉まっていたから、城壁の二十三本めの木の穴から侵入した。


 泥だらけになったけど、だーれもそんなこと気にしなかった!


 若き伯爵は、いそいそとコーヒーを淹れ、暖かいパンとスープを振る舞ってくれた。そして、俺たちに少しキッチンで待つように言い、村の大通りを走って、ピーターの家までダッシュしてきてくれた。


 俺が最初に会った時は、あんなヨボヨボの爺さんだったのに、本当に若返るってすごいことだった。二十歳の見た目と若さを完全に取り戻していた。


 そのうち、ピーター、ジョージア、レオの3人も伯爵家に大急ぎでやってきてくれた。


「だめよ、危険だから絶対にあなたたちは来てはだめ。」


 ナディア姉さんは頑なに子供たちの参加に反対した。


 しかし、ピーターもジョージアもレオも、前回ナディア姉さんを一人で行かせて、敵に銃弾を受けたのを知っているので、頑固に自分たちも行くと言ってきかなかった。


「龍者の実も松明草もあるから、絶対大丈夫だよ。」ピーターもジョージアもレオも、ナディア姉さんを説得した。


 最後は、ジャックと若き伯爵が子供たちを守るとナディア姉さんに約束して、全員参加が決まった。


 正直、俺はどっちが正しかったのか、分からないけどね。

 何せ、俺は一度死にかけたのでー・・・


 若き伯爵の振る舞う朝ごはんを全員で食べ、気力が満ち足りた状態で、俺たちは五番目の扉に飛び込んだ。

 

 だが、すぐに四番めの扉に飛ばされた。そこはサバンナで、怒り狂った象の群れがいた。命からがら皆で象さんたちから逃げ、王の岩で王手をかけたら、お馴染みのカメラアプリミッションが課せられた。


「クフ王の顔をカメラアプリで認識してください。」そうだ。ここで巨大ピラミッドの中の仕掛け通路にワープさせられたというわけだ。


 最初の通路で、すでに俺たちは、クフ王の残忍な仕掛けに殺されそうになっていた。


 迫り来る両壁から飛び出る岩で、あっという間に皆ががんじがらめに押さえつけられ、骨が軋む音がするというのはこういうことだと身に染みて思った。


 ミイラになったクフ王でもなんでもいいから、ミッションクリアしない限り、ゲームから解放はされないし。


 さーて、どうする?颯介?

 どう起死回生するか、よーく考えなければ・・・



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ