41. いま、なんつった?
服はボロボロだし、確かに、その子はピーターと同じ萌えるような赤い髪をしていた。びっくりするほど綺麗な顔立ちもピーターと同じだ。しかし、わずかに目の色が違った。
なんじゃこりゃというくらいに似ているが、二人の区別はなんとかできるという感じの違いだ。
服も違った。最近のピーターは、伯爵からお下がりをもらっているらしく、割と小綺麗な格好をしていた。しかし、ミランと名乗ったその子は、初めてピーターに出会った時を彷彿する、ボッロボロの服を着ていた。俺が、あのハリウッド映画の撮影中か何かか?とスタバで勘違いした時にそっくりな格好をしていた。
「じいちゃん?」ミランは驚いて聴き返した。
「私たち、あなたの孫よ。あなたが、無事に食料をゲットして戻ったという冒険の旅を父さんから聞いて、私たちも真似して食料を獲得したのよ。」ジョージアが興奮気味に話した。
「意味がわからない。。」ミランは呆然としていた。
「ね、とにかくミランはお腹が空いているようだから、スタバにいきましょうよ。」サファイアは言った。
「待って、サファイア。」ナディア姉さんが割って入った。
「食料なら、持っているのよ。ね、どこか一目につかない所に行かないとまずいわ。プテラが付いてきていると思うのよ。」ナディア姉さんは言った。
「この屋上にあがろう。」ジャックがそう言って、スタバが入っているビルの屋上に、エレベーターと階段を使って皆で登った。
そこで、ミランに袋に入れてきていたパンと肉をあげた。
「うまい!」ミランは元気に食べてくれた。そのうちに、予想通りにプテラノドンが屋上に現れた。
「さあ、覚悟を決めてこれに乗って、サラトガ・レース・コースに行くよわよ。ニューヨーク州の競馬場よ。」
ナディア姉さんがそう言った途端に、銃を持った暴漢2名が屋上に現れた。アッバス王子は悲鳴をあげたが、ナディア姉さんは空手の技で、あっという間に暴漢2名を倒した。
アッバス王子は、正直、その光景にも青ざめていた。
さっきのサバンナでのペアに追加して、ナディア姉さんのプテラノドンにはジョージアだけでなくサファイアが乗った。俺のプテラノドンには、ピーター、レオに加えてミランが乗った。
そして、俺たちはニューヨークの上空をプテラノドンで飛んだ。
もー、最高だった!
サラトガ・レース・コースに着くと、大勢の人々が押し寄せていた。皆でプテラノドンを駐車場の影に隠すと、(動かないでねとよーく言い聞かせた)、ナディア姉さんは大枚叩いてレッドサタンが1着の馬券を買った。
そして、皆で馬主席でレースを見た。
こっそりプテラノドンが飛んできてしまったので、俺だけはプテラに乗って、上空から何レースか見た。そして、いよいよ、ナディア姉さんの馬、レッドサタンが出走する番になったので、慌てて、馬主席に戻った。
結果として、当然ながら、レッドサタンが1着だった。
大歓声が鳴り響く中、ナディア姉さんは買ったレッドサタン枠の馬券をアッバス王子にポンとあげた。
「え?」アッバス王子はぽかんとしてナディア姉さんを見た。
「あげるわ。もう二度としないのよ。換金したらかなりの額になるわよ。」ナディア姉さんはアッバス王子にそう言った。
アッバス王子は、おいおい声をあげて泣き出した。
なんだか俺までちょっとうるっときてしまった。
泣きながらアッバス王子が言い出した。
「君の殺されたアフリカの友人のー」外の歓声でよく聞き取れなかった。
ナディア姉さんの顔が顔面蒼白になった。フリーズしてしまって、様子が変だ。。。。
君の殺されたアフリカの友人の??って誰のことで、なんの話だ?
ジャックも何のことか分からないと言った顔をしていたが、ナディア姉さんの様子がとても奇妙だった。
「おい、こら、今てめー何つった?」すごい言葉がナディア姉さんから飛び出した。
そして銃を取り出して、一瞬でアッバス王子の頭をピタッと狙った。
なになにーーーー?
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