39. 伯爵家のキッチン
爽やかな風が吹き、辺りに香ばしいコーヒーの香りが立ち込める。
気持ちの良い天窓から青い空と白い雲が見える。伯爵家のキッチンは、パンがやける匂いとスープの匂いにも満ちていた。
ダッカー王子に分けてもらった未来の人が沢山飲むというコーヒーとやらを煎れ、鼻歌を歌いながら、若き伯爵はいそいそと準備を進めていた。そろそろ、颯介とナディアとジャックが戻ってくるだろう。変な奴も一人連れていたが、あいつはおそらくナディアに相当な悪さをしたやつなのはわかった。
ピーター、ジョージア、レオの3人もそろそろやってくるだろう。最近は、毎日、ここで食事を皆で撮るのが日課だ。井戸の周りには、野菜が大量に収穫できるし、最近は村の人々にも分けてあげていて、村人たちが交代で伯爵家の畑を世話してくれていた。
大きなキッチンは、活気に溢れ、週に1度は村人みんなを集めて食事会を開くことにしていた。食事の準備の手伝いに村の男性も女性も関係なくきてくれた。
皆、伯爵が若返った経緯は知っていたが、誰も玉手箱には寄り付かなかった。
「うーん、心配だから、そろそろ見てきた方が良いかな?」伯爵はコーヒーの香りにうっとりしながら、独り言を言った。
いやー、ナディアと颯介とナディアなら大丈夫だろう・・
いや、コーヒーを届けてやると言うのはどうだろう?
そうか、コーヒーとパンと肉を届けてやろうか?
いや、待てよ。わしはバッファローに負けたよな・・・
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