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異世界っぽいVR世界に閉じ込められたけどなんとかなりそうです。  作者: ねぎとろ


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53話 『久しぶりの新モンスター』

ちょっと遅れました〜

 少し離れたところで召喚魔法を実行し、魔法陣が形成されるのを待つ。今回は本を使わずにでの召喚なので、もちろん出てきたモンスターは難しいかもしれないがテイムしなければならない。


「力の差とかでモンスターのこと勝手にテイムとか出来ないもんかなぁ……」


 理想としてはやはり召喚したモンスターが初めからテイムされている事だが、それが無理ならせめて自分より弱いモンスターくらいなら自動的にテイムしてもらいたいものだ。


「───ん? そういえばマキトってモンスターテイムどうやってるの……?」


 俺の言葉に反応してなのか、ずっと黙っていたシロが俺へと話しかけて来た。


「んー。なんかいつの間にかテイム出来てたりしたから、あとは使う魔力二倍でも本から呼び出したりしてるかな? そっちのがテイム済みだから楽だし」


「へぇー。私とは全然違うんだね! 」


「逆にシロのモンスター召喚はどうなってるんだ?」


「んーとね!……」


 シロが頑張って俺へと説明してくれたが、正直なにを言ってるのか理解するのが難しかった。きっと、そもそも言葉で説明するのが難しいのだろう。だからなのか分からないが、唯一シロから聞いて分かったことは、俺の求めていた()()()()()()()()()()()()()()。という事だ。


「なぁ、シロは力ってよりも、元々がダンジョンコアだからなんていうか仲間として呼び出せてるんだろ?」


「うんー。多分そうだと思うよ! けど、、そうだ! ちょっと一回マキトのモンスターの書いてある本見せてみて! マキトが強くなったからもしかしたらテイム方法に追加されてるかもだよ!」


「そんな事あんのかなぁ……」


 半信半疑のままシロに言われた通り、本を開いて一番最初に記入されたスケルトンのページを開く。



『スケルトン』


 推定レベル:1~5


 HP:4~13

 MP:6~9

 スタミナ:5~16

 STR:1~14

 DEX:3~7

 AGI:1~5

 INT:0

 LUCK:0~1


   スキル: なし。ごく稀に固有スキルを持つ。


 情報:一般的なスケルトンと比べ、ごく稀に強大なスケルトンが生まれる場合がある。そのスケルトンはレベルに応じて変化する場合もある。


 一般的なスケルトンは下級冒険者でも倒すことが出来る。


 テイム方法: 生きているものへと導き、それを与える。または召喚主が圧倒的な力を持っている。


 テイム確率:65~100%。与えた生物により異なる。


(お、おぉ。マジかよ)

 俺は心の中で驚きを隠せないまま、次々と本を捲っていく。未だあまりモンスターは書いていないが、ホブゴブリンもスケルトンナイトも今この本に載っているモンスター達のテイム方法には全て、新しく力の差によるテイムが可能と記載されていた。


 どうして新しく記載されたのかは分からないが、シロの言う通り俺が最初よりも圧倒的に強くなったからかもしれない。


「ほら! やっぱりだ! シロの言う通りだったでしょ?」


「あ、あぁ。なんかありがとな。これで弱いモンスターだったら多分簡単にテイム出来るようになったよ」


「うんうん。モンスターの事だったら私にどんどん聞いてね!」


 珍しく自分が役に立てたのが嬉しかったからなのか、シロはドヤ顔で俺を見てきている。多分だが、シロにモンスターのことを聞いても殆ど教えてくれないだろうが、一応モンスターが召喚される前にもう一つだけシロに聞いておこう。


「なぁ、モンスターにどうやったら力の差を分からせることが出来ると思う?」


「えっと、ん?」


 こんな急に聞かれると思わなかったのか、シロは俺からの質問に答えることも出来ず固まっている。

 これは多分……


「───ごめん。わかんないや」


「だよな。俺も分かんねえし。とりあえずモンスターが召喚されたら色々試してみるか!」


「うん! でも、なんていうか久しぶりだからなのか分かんないけど、モンスター全然召喚出来ないね!」


「うーん。なんでだろうな。アレじゃねえか? ほら、今その場の環境に合ったモンスターを選んで召喚してくれてるとかじゃねえか?」


「モンスター召喚でそんな事あるのかなぁ……」


 こんな事を話しているうちに、ようやく魔法陣の光は増していき、遂に俺達の目の前にモンスターが召喚された。


 それは、真っ黒な翼を持ち、宙に浮いているモンスターだった。それも、何故か三体ほど同じモンスターが一気に召喚されており、俺はこれが召喚に時間が掛かった原因だと瞬時に理解した。


「……えっと、マキトは三回モンスター召喚してたっけ?」


「いや、普通に一回だけだな。まぁでもよく分かんないけど、敵対はしてないっぽいし、既にテイムは出来てるってことで良いのかな?」


 コウモリのようなモンスターは、召喚されてから俺たちへと一切敵意を見せることなく、むしろ三匹とも何故か俺の両肩と頭の上に乗っかってきていた。


「とりあえずこのモンスターについて知らないとまずいよな」


 新しいモンスターを召喚したからか、俺の持っている本にもこのモンスターの詳細が新しく記載されていた。


『ナイトメアバット』


 推定レベル:8~13


 HP:3

 MP:17

 スタミナ:65

 STR:1

 VIT:4

 DEX:3

 AGI:47

 INT:40

 LUCK:18


   スキル: 気配感知 視覚共有


 情報:夜に潜み、戦闘行動を一切しないモンスター。感知に優れており、このモンスターと出会うことすら困難を極める。特殊変化する個体も存在する。


 テイム方法: 主人と認めない場合テイム不可。


 テイム確率:0~100%


「へぇ。中々良いモンスターっぽいな。今の状況にもぴったりだし」


「マキトばっかずるい!! この子達どんなモンスターなの!?」


 ナイトメアバットについてシロへと説明し、俺たちは一旦テントへと戻る事にした。

 もちろん、ナイトメアバットには早速気配感知を発動してもらい、もう一つの視覚共有についてはまだやり方が分からないため、今は一旦保留だ。

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