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3話 『ステータス確認』

 一向に止まる気配のない猛吹雪を横目に、俺は自身のステータスを確認していた。


 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼


『ステータス』


  名前:櫻井 槙人

 レベル:1

  所持金:0円


 HP:15

 MP:10

 スタミナ:10

 STR:0

 DEX:10

 AGI:20

 INT:15

 LUCK:99


   スキル: 【低位モンスター召喚】 【モンスターテイム】


 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼


 まぁ最初からそんなにステータスが高くないことは分かっていたし、現実と同じように動けるこの世界ならステータス以上の動きはもちろん、ステータスがなくても動くことだって出来るだろう。


 だが、それでもだ。俺のステータスに0はないだろう。流石に。そして、どうしてその分どうして運が高いのだろう。


 ……意味わからんな。


 「スキルもなぁ……モンスター召喚ってなんやねん……それに攻撃力0とかなんもできねえし……」


 このゲームは何度も開発が延期したことにより、結構な情報がネットに流れていた。

 もちろん、俺も事前に幾度となく見て記憶していることがある。


 まず、この世界において、モンスターに与えるダメージの算出方法は武器の攻撃力と自身のステータスであるSTRを掛け算して算出する。防御力も同じようにステータスと掛け算するのだ。


 足の速さはステータスのみとなる。魔法の威力はもちろん杖や本などの魔法攻撃力とステータスの掛け算であり、スキルなども掛け算して出された攻撃力からさらにスキルによって掛け算されてダメージが算出される。


 例えば、500の攻撃力があったとして、ある攻撃スキルを発動し、そのスキルが1~1.5倍のダメージを出すというものなら500~750のダメージがモンスターに与えられる。


 この世界は掛け算方式が活用されているのだ。しかし、それはゲームであればの話であり、現実となった今では分からない。それでも、その知識しかない今、この情報が正しいことを期待するしかないのだ。


 「そういえば、運営の情報だと初めはみんな『最初の街』からスタートして旅に出るとか書いてあった気がするんだけどなぁ……」


 情報の中には最初の街で売ってるものや効率のいいイベントなども載っていた筈だ。


 それに、色んなスキルも載っていたが、俺の持っているスキルは見た事もないし、まず第一に俺がいるところは完全に最初の街ではない。


 スキル自体はめちゃくちゃ種類があるから知らないとしてもしょうがないとして、さすがに洞窟スタートで外は猛吹雪という絶望的な状況はなかったはずだ。


 「ま、今は動けねえし寝た方がいいか。いや、でもその前にお腹空いたな……」


 自分の体力やスタミナゲージは常に表示されており、見ることが出来た。


 お腹が空いたりすればスタミナゲージが減り、スタミナゲージが無くなれば体力が今度は減っていくという仕組みだ。


 スタミナゲージは回避行動やスキルにも利用するのでこれが減っていくのは不味いだろう。


 といっても、お腹が減りすぎた場合によりスタミナが自動回復しないで減っていくので、そこまで緊急事態にはほとんどの人が陥ることは……ない……筈?


 「いやいやいや!俺やばいじゃん!! 食べ物ねえよ!! このままだとやべえって!」


 普通なら最初の持ち物にパンや水、それに自分に合った武器があるはずなのに俺の持ち物に入ってるのは一冊の本のみ。


 それも、その本は白紙。はい使えない。


 「なんだよこれ。俺にヤギになれってか? この白紙の本を食べて生活しろって? 喉乾いたら床の雪を食えばいいのか?」


 怒りを無理やり発散させ、少しだけ落ち着く。

 まぁどんなに落ち着いても俺の腹を膨れさせるものはないし、スキルだってなんも使えな……いや待てよ? モンスター召喚してみればなんかあるか?


 「とりあえずやってみるしかねえな。スキル!『低位モンスター召喚!』」


 スタミナが半分ほど減る。

 今の俺にとってめちゃくちゃスタミナが減るのはまずいが、まだ自動回復があるから大丈夫だろう。


 あとは、俺のスキルから出現するモンスターがどんな奴かによって変わる。


 「とにかく良いモンスターで頼むぜ!」


 俺は光り輝く魔方陣を見つめ、出てくるモンスターを待ちわびたのだった。

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