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009 ギルド職員はネコミミですよね?

投稿開始7日間で、ローファンタジー週間58位を記録させていただけました。

誠にありがとうございます。

今後ともよろしくお願いします。

「美杉さーん。珍しーねー。お久しぶりです」


桃花さん、それおじさんですよ。そんななれなれしく話しかけちゃうんですか?

その人が賢者じゃなかったら、勘違いしちゃいますよ。


「あぁ、近所だからな。気まぐれに来てみたんだ」

「なるほどー。あれ、そんなに近くもなかった気がするなぁ。それより、お孫さん産まれたんでしょー。おめでとうございますぅ」


むむむ、おっさんの家まで知ってんのかよ。


「あの方はAランク冒険者の美杉さんです。このあたりの顔役みたいな方ですね。最近はあまり現場に出てこないのですが、たまに運び屋とか、後片付けを手伝ってくれるんです。危ない時とか、後ろからフォローしてくれる頼りになる方ですね」


俺に、そう言ってから亜美は桃花の横に移動していった。美杉との会話に参加したいようだ。

亜美さん、長文で話せるんですね。説明台詞、任せてしまってすみません。


埜乃は留まり、美杉に向かって小さく頭を下げて挨拶をしていた。

どこか納得がいかない気配を感じさせる。


スマホが振動で通知を告げる。

女の子たちにも届いているようで、それぞれがスマホを確認するために散開していった。

美杉はゴブリンミイラの側に移動する。しゃがみこんで、なにやら作業を始めるようだ。

俺もガレージを出て通知の確認を始める。



~ クエスト達成報告

緊急クエストの達成を確認しました。

特典ボーナスを受領できます。確認してください。


今回は難しいクエストへの参加、ありがとうございました。

あんな無茶をする方だとは思いませんでした。

ゴブリンからの魔素吸収を確認しております。ステータスに変化が出ているはずです。ご確認ください。


今回はお疲れ様でした。しばらくは休息をお取りください。ありがとうございました。



ギルドのメッセージはホストの自動生成文章だと思っていた。

どうやら手入力で誰かがメッセージを書いてくれているらしい。

美女の担当ギルド職員の存在を確信せざるえない。きっと猫耳かエルフのお姉さんだろう。たぶん。

ゴブリンが出るんだから、猫耳やエルフもいるはずである。賢者だっているしな!


新たに芽生えた生きがいを胸に秘めつつ、俺は報酬受取とステータス確認など適当に手早く操作する。

確認メッセージがいくつか出て来たようだが、今の俺は細かいことを気にしないのだ。





名前 津神(ツガミ) (リョウ)

年齢 24

ギルドランク E(+1up)

状態 衰弱(中)

パーティー 未所属


所持ゴールド 232,000

所持ポイント 1010


武器

所持可能(ギルドの武器ショップで購入してください)


防具

所持可能(ギルドの防具ショップで購入してください)


HP 135/135(+25)

MP 50/50(+15)


物理攻撃力 65(+15)

魔法効果 15(+15)

物理耐久力 0/90(+30)

魔法耐久力 10(+10)

状態異常耐久力 35/50(+15)

精神耐久力 15/30(+10)

即応能力 60(+20)

移動力 80(+10)

運 10(+5)


スキル

1個の固有スキルが取得可能になっています。

スキルはギルドのスキルショップで購入可能です。


通常スキルはDランクより購入可能となります。


魔法

低レベル魔法の取得が可能です。

魔法はギルドの魔法ショップで購入可能です。





ゴブリンから吸収した魔素が表示上のステータスに反映されていた。

ゲームのようで現実感がない。

これがリアルの力として反映されているのか、いまひとつ信用ができない。

他にも項目が更新されている。武器?防具?スキル?魔法?



「ほほー、低ランクにしては、なかなかのもんじゃん」


埜乃がいつの間にか横から俺のスマホ画面を除いていた。


「へぇー、そうなんだ? 埜乃さんのステータスも見せてよ」

「えっ?ちょっ、おっさん、セクハラかよ!ヘンタイじゃね?」


えー?!セクハラになんの?それ? あんた、俺のステータス見てたじゃーん!


「埜乃! 津神さん、もしくは涼さん、でしょ」


ありがとう桃花さん。俺は貴女のステータスがすごく気になってきました。

そこまで行って、画面を覗いて良いですか?

などと考えながら見ていると、俺の視線から遠ざけ隠すように桃花は両手でスマホを胸元に持ち直した。

上目遣いで控えめに非難の目を送ってくる。


か、かわいい♪


「へー、攻撃力より、物理耐久のが高いんだ。この数値、だいたい同じくらいの人が多いんだよね」


はぁ、そうなんですか? 知らなかったです。って、埜乃さん、普通に俺のステ見てません!?


「おぉ、生意気に魔法効果があるじゃん。これ0のままの人多いんだよぉ。ってか、メンタル弱っ!」


メンタルは自覚してます。これでもずいぶん良い数字になったと思うんだけど、現実に反映されてるのかね?


「即応と移動はもう一人前じゃん。見かけによらず鍛えてたりすんの?」


うーん。標準がどんなもんなのか分からないからなぁ。比較対象として、埜乃のステ見せてくれないかなぁ。


「ゴブリンのこめかみの傷、あんたがやったんでしょ? あれ、クリティカル出てるよね? 攻撃力が高くても、正しい攻撃を身につけてないと、クリティカルは出ないもんなんだよねー」

「身についていても出ない時は出ないがな。クリティカルは物理耐久の数値を無視して直接HPにダメージを与えるんだ。基本だぜ。覚えとくんだな」


埜乃の話を聞いていると、美杉が割り込んできた。

なにやらの作業が終わったらしい。埜乃の反対側から、俺のスマホを覗き見ていた。

おじさん、それセクハラですよ。


「物理耐久力はその数値分、HPへの負担を肩代わりしてくれる。100の攻撃を受けても100の耐久があれば一回は完全に無効化できる。まぁ痛みはあるがな。物理耐久は攻撃を受けるたびに減っていく。どれくらい減るかはその時次第だ。健康状態、モチベーションやら怯えなどで耐久値へのダメージは変わってくる。70残ってるところに、攻撃100を受ければHPに30のダメージってところだな。今のお前みたいに耐久がゼロになったら、転ぶだけで大怪我をするから、気をつけろ。回復魔法も耐久力は直してくれない。しばらく怪我や病気をしないように気をつけてりゃ一週間程度で元に戻るがな」

「そうそう。気をつけたほうがいいよー。今なら、小突いただけでクリティカルダメージだからねっ」


埜乃は振りかぶって殴る真似をしている。怖いからやめてください。


「ははっ、お前ら兄妹みたいだな」

「えぇーやめてよー。おじさんはすぐそういうこというよね。やだやだ」


妹かぁ。子供の時、母親にねだった気がするなぁ。

埜乃は、「あそこの2人、加齢臭がする」とか言いながら桃花の方に去っていった。

断言する。加齢臭はしません。今はオシッコの臭いがするけど。


「初戦でゴブリンに捨身のクリティカルってよぉ。無茶するのは遺伝か?」


と言って笑う加齢臭のセクハラおじさん。


「子供を助けようとしたみたいですよ。人形でしたけど」


亜美さん、いつのまに?

その話はやめてください。でも、そんなふうに見えたのかぁ。より気恥ずかしいよ。


「お兄さんは、武器と防具を買ったほうが良いと思いますね。もうEランクならショップで買えるでしょ。美杉さん、教えてあげてください」


と言ってから、亜美も桃花たちのほうに去っていった。

お兄さんかぁ、君も俺の妹になりたいのかな?

って、亜美も俺のステ見てたのかよ。いや〜ん。


「お前には、こういうのがいいんじゃないか?」


美杉が俺のスマホを奪い、操作してから画面を見せてきた。

そこに映っているのはトンファーだった。

アクション映画に出てくるバトン状のモノではなく、幅広の板にハンドルを付けた形状だった。


「これなら、ちょっと高いがしっかり防御もできるぜ。津神家直伝のパンチも活かせるだろう」


なるほど。


「それと、ギルドメッセンジャーの俺のIDを登録しておいてやる。なんかあったらコメントしてこい。困ったときはお互い様だ。俺もそう教わってきたからな。誰かさんにな」


えっ?ギルドにSNSってあるんですか?


「えーと、もし知ってたら、あの子たちのIDもついでに登録を」

「おーい、嬢ちゃんたち、涼がおまえらのID知りたいってよ!」


埜乃にうるさく非難されたが、なんとか3人のIDはゲットできた。

その際、彼女たちのパーティー名を知ることができた。


その名も「JKZ」。適当だなぁ。

大きくなったらどうすんの?


ふふふ、これで桃花さんと繋がりが出来たぜ!

なんか、すごく大切なことが会話の端々に出てきた気がするけど、俺は気にしない。

今はそんなことより、どんなタイミングで、信仰する聖女様に気持ちをこめたお礼をしようか考えねばならんからだ。

ギルドのゴールドで買えるモノとかダメですかね?


ふと、振り返ると、なぜか亜美がニヤニヤ笑っていた。

ちゃんと皆さんに用意しますからね。

そういう目で見るのはやめてくださいね。

基本設定の説明をしながら話を進めるのって大変ですね。

話まとまらなくて、すみません。

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