壱乃壱 始まり
「目醒めよ。目醒めよ主人。目醒めるのだ。主人はこの世界を、奴隷に満ちたこの世界を救うのだ。」
………リリン ジ……リ……リン ジリリリリリリン
目覚まし時計の音がする…
俺は目を少し開ける
うぅ……眩しい………
目を慣らしながらさっきの夢を思い出す。幾度見たか分からないあの夢を
……いったい俺に何をしろと云うのだ…
ジリリリリリリン ジリリリリリリン
…煩い……
ガンッ‼︎
俺は時計のベルの音を止め………………痛い…少し強く叩きすぎたようだ
手は少し赤くなっていた
俺は朝食を食べにリビングへと足を運んだ
「母よ!父よ!俺は目覚めたぞ!そして今日を活きる糧を食しに来たぞ‼︎」
「いいから早く食べなさい」
そう言って母は白き海の中に黄色き月が浮かんだイエローアイズを持ってきた
「はい」
母は俺の前にイエローアイズを置いた
「さっさと食べないと学校に遅刻するよ」
母はそう言い残して台所へと戻って行った
「それでは、頂こう」
俺はイエローアイズに塩をかけた
世の中にはイエローアイズを醤油やソースで食する者もいると云うが俺は断然塩派だ。ちなみに父は醤油、母はソース。そして妹はなんとケチャップ派だ。きっと皆どうかしているのだ。イエローアイズには塩が一番合うというのに。
そういえば
「父よ、妹は何処にいるのだ?今日はまだ見ていない気がするのだが」
「なんだお前忘れたのか?妹なら友達の家に遊びに行ってて昨日からいないじゃないか」
あぁそうだすっかり忘れていた。妹は今、友の家に行っているのだった……
「ご馳走様」
俺は席を立ちイエローアイズが盛られていた皿を台所の流し台へと持って行った
遠くから学校のチャイムが聴こえる
しまったあと10分しかない
………まぁ良いか、どうせ今日はあれだしな…
「父よ、マシンタイガーに乗せてくれないか?」
「遅刻するぞ。いいのか?」
「今日は今から学校へ行っても長の催眠術を受けるだけだ。だから別に構わない」
「朝礼で重要なことを話されるかもしれないぞ」
「そのときは友が教えてくれるだろう」
「なら後20分ぐらいで用意ができるからそれまでに用意しとけよ」
「あぁ」
支度は10分とかからなかった。
そりゃそうだ。なんてったって持ち物は昨日のうちに準備しているし、化粧なんてことも俺はしない。ただ顔を洗って歯を磨いて服を着るだけで良いんだ
どうしようか………特にすることがない………………暇…だ………
ふと今日見た夢を思い出した
『世界を救え』。か…俺に..できるのか?…
「準備は良いか?」
声が聞こえた
ガチャ
扉が開いた
「行くぞ」
父だ
「では行こうか!力無き者は消え、力有りし者のみが残りし戦場へ‼︎」
そして俺は車へと向かった。
暇なときに描くので超不定期になると思います。でも、20年以内には完結させる予定です。あくまで予定です。それから物語の辻褄が合わなくなったら前の作品をちょこっと変えるかもしれない……そんなんでもいいよ〜〜って物好きは続きを楽しみにしているがいい‼︎
それから次のんで多分化物とか主要になる人達とかが出てくるかも。