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マサトの異世界転生  作者: 東京人
1章 始まりの町
3/3

目覚め

目覚めると、そこは知らない空だった。


(なるほど・・・確かにビーストハントオンラインに似てやがる・・・)

自分の体は現実より少し筋肉質なアバター≪マサト≫のものだった。腰には無数のナイフと刃渡り50センチ程度のショートブレイド<夜鴉ヤガラス>。正人が心の中でステータス表示を考えると、視界の隅に勝手に表示された。


NAME:マサト

 LV:65

HP:40000/40000

EXP:375/2000

STR:590    DEF:470

AGL:900    INT:500

DEX:320


〈剣術Lv3〉〈投擲〉〈奇襲攻撃〉〈気配遮断〉〈鑑定〉・・・・・


STRは攻撃力、DEFは防御力、AGLは俊敏性、INTはアイテムの効果などの器用さに関係する値、DEXは幸運度を表している


また、<剣術Lv3>は太刀筋などに補正のかかるスキル。<投擲>は短剣などを投げる際に軌道補正がかかるスキル。<奇襲攻撃>はモンスターに気づかれずに初撃を与えた場合、そのダメージが二倍になるスキル。<気配遮断>は文字通り気配を消し、モンスターに気づかれにくくなるスキルである。その他〈鑑定〉以下、多種多様なスキルを獲得していたが、先頭に直接関係するスキルはこんなものだろう。


ビーストハントオンラインにはジョブの指定が存在しない。そのため、ATSを高めながら<剣術>を修得することも可能であり、その自由度の高さに人気があった。


正人のアバターはステータスがスピードに特化しており、そのスキルと相まってさながら暗殺者アサシンのようだと言われていた。


「景色の感じもゲームと変わんねぇなあ・・・違うのは匂いがあることぐらいか?」


(もしこの世界が本当にゲームに近いなら、モンスターもいるんだよな。ここはハーネルの森か?それならなんとかなるかな・・・)


ハーネルの森とは、ゲームスタート時、始まりの町からそう遠くないところにあった森である。主なモンスターはゴブリンや小型の獣系モンスターしかいないので、初心者向けと言われていた場所である。マサトのレベルなら負けるはずもない場所だった。


(もしゲームと同じ地理なら、近くにあるのは始まりの町<リラルフィア>か?・・・しかし方向がわからん。まあ適当に歩けばいいか)


そう考え、正人が歩き出そうとしたその時だった。


「ギギーー!」

突如として現れたのは、棍棒を持った三体のゴブリン達だった。緑色の肌、やや人間より低い身長に醜い顔つき、筋肉に覆われたその体には、申し訳程度に腰布がまかれている。

ゲームよりもリアルなその姿は、より醜さを増していた。


(おいおい、いきなりゴブリンかよ。ゲームでは雑魚キャラだったが・・・いや待て、これはゲームじゃないんだ。死んだらそこで終わりなんだぞ・・・)

ゲームではない、という死の恐怖に一瞬動きを止めた正人に、ゴブリン達は容赦なく襲い掛かってきた。


「うわっ」

目の前に迫る棍棒。人間よりはるかに発達した筋肉で振るわれる棍棒は、一般人の頭に当たれば一撃でこの世とオサラバだろう。もちろん、正人のアバターのレベルなら、頭部に直撃しても大したダメージはないのだが、これが現実だという恐怖感からそんなことを考える余裕はなかった。


(死ぬ・・・!!)

もはや反射的に体が横に動いていた。その瞬間、正人は一瞬でゴブリン達の囲みから抜け出していた。


ワンテンポ遅れて、視界の端で、一瞬で動いた正人を見失い、驚くゴブリン達が見える。

(そうか・・・! このアバターの性能なら負けるはずがないじゃないか。よし、やってやる!!)

皮肉にもゴブリン達が与えた死の恐怖が、正人に戦う覚悟を与えていた。

腰に差していた二本のナイフをゴブリン達に投げつける。スキル<投擲>の恩恵を受けたナイフは狙い通りにゴブリンの頭部へと放たれ、二体のゴブリンをそれぞれ瞬殺した。


「ギャー」

仲間の死に怒ったのだろうか。向かって来たのは最後の一体。正人は腰に差していた<夜鴉>を引き抜くと、突っ込んでくるゴブリンを冷静に待ち受けた。

視界のなか、スローモーションにすら見えるゴブリンの棍棒をたやすくサイドステップで躱すと、そのままショートブレイドを野球のスイングと同じ感覚で振りぬいた。現実であれば、剣の重みにぶれたであろう一撃もスキルの補正を受け、吸い込まれるようにゴブリンの首に当たり、その首を撥ね飛ばした。


「ッ!! う、おえ、う、あ、・・・!」


大量の血を吹き出しながら倒れるその胴体。体にかかるその生暖かい血と、手に残るゴブリンを切った感触に、正人は思わず吐いていた。


(くそ、マジかよ。感覚がリアルすぎる!)


とにかくその場にいたくなかった正人はふらふらしながらも、歩き出した。しかし・・・


「あら・・・? あなたは・・・?」


いきなり目の前に現れた人影に立ち止まることになる・・・・・

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