~リスナー戦闘隊!!~
「おかえりー!!!」
レオンは報告室に着き、振り返る5人を見て、大声で
叫ぶ。5人はすぐに各々返事をする。
「ただいま帰りました。」
「ただいまー。」
「ただいまぁレオンさんー。」
「……戻ったよ」
「うわぁレオンうるさ。もっと早く来てよ。」
「こた……てめぇw舐めてんのか?w」
「いやいやー。舐めてるのはレオンでしょー。俺ら
疲れてるんだよ?それなのに待たせてるなんてー。
無いわーw」
「よしてめぇはぶっ飛ばすw」
赤茶色の少年に、そう宣言して、レオンはその他の
四人に目を向ける。
「んで。今回の戦闘はどうだった?」
その問いに、一人がいち早く答える。
「大変でしたよ」
「敵が?」
「敵自体はそこまで。むしろ二人を止めるのが大変
でした。」
「ほらー言われてるよ?プレカスとピカチュウー」
「主に貴方ですけどね。こたさん!」
「俺????」
「確かにこたは流石にやばかった。」
「プレイヤーさんも大概ですよ!」
「え?僕も??」
キョトンした顔のプレイヤーと、爆笑してるこたに
頭を抱えてるにゃとるを見て、内心苦笑しながら、
レオンは続きを促す。
「それで?敵の推定勢力と、撃破数は?」
「ピカチュウさんが40、ゆうちゃんが48、僕が67
こたさんが107、プレイヤーさんが127、推定勢力度
はレベル4。なお、この戦闘で負傷したのはプレイヤ
ーさんとこたさんのみです。」
「ん?こいつらに怪我をさせたのなら、レベル4では
無くねぇか?最低でも邪レベル3だと思うんだ
が……。」
にゃとるは溜め息を吐いて愚痴るように報告を続け
る。
「そうですね。確かに敵だったらそうですよ。」
含むように言いながら、にゃとるはプレイヤーとこ
たを睨みながら、言葉を発する。
「この二人が争いあいはじめなければもっと楽だっ
たんですけどね!!」
レオンはにゃとるの言葉を理解して思わず苦笑し
た。
「なるほど。お前らやってんな?w」
「いやいや!プレイヤーが悪いって!俺に攻撃当た
るとこだったんだよ?なのにこいつ澄ました顔
で、『悪いがここは戦場だ』とか言ったんだ
ぞ!!?そりゃそうなるだろー」
「僕の前に出たのが悪い」
「プレカス!!w」
「はいはい。ストップ。それで怪我はどうした
の?」
「ゆきさんに治して貰いましたよ。」
「はぁ……お前らまじでゆきさんに感謝しろよ。」
「したに決まってんでしょ。レオンじゃないんだか
ら」
「……お前そろそろぼこすぞ?」
「レオン最低ー」
「今のは100お前が悪いだろ!!?」
「とりあえず報告は以上です。」
こたとバカなやり取りをしてると、にゃとるが、落
ち着いた声で言う。それに一つ咳払いして、笑顔で
「ご苦労様!みんなゆっくり休んでね!」
と声をかけて5人を部屋の外に送り出す。
レオンは5人の気配が無くなると一つ息を吐いて、振
り返る。
「それで?どうしたの?ウル」
すると何もなかった場所からウルが姿を表す。
「バレてましたか?」
「まぁねー。それでどしたの?」
「ゆきさんが、皇帝陛下にお話しがあるみたいで
す。」
「りょーかいすぐに向かうって伝えといてー。」
「かしこまりました。それでは。」
ウルはそういうと姿を消し、気配もなくなった。
「あいつらやってんなー。まぁ。俺もゆきさんに話
したいことあったしちょうど良いね~。」
そうして一息を吐き
「どうなることやら。」と1人呟くのだった。