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第1話 プロローグ


 世界は何処までも理不尽で残酷だ。

 俺は今、それを嫌というほど痛感していた。





 それが起きたのは株主総会からの帰り道、都心の喧騒から離れ、千葉県のとある街の最寄り駅から、自宅へと徒歩で帰っている途中だった。


 突如両眼に途轍もない激痛が走りうずくまった瞬間、足元にとても昏く深い影が滲み出て、何か反応をする間もなく飲み込まれてしまった。


 『烙印を検出、これより本ダンジョンの難易度を通常モードのEXから試練モードのEXへと切り替えます。尚、試練モードに切り替わった為入口を封鎖します。』






 「……っ!」

 全身の鈍い痛みと共に目が覚めた。

 開けた視界に先ず最初に入って来たのは発光する洞窟の天井だった。

 そんな非現実的な光景に痛む身体を我慢して慌てて起き上がった。


 あまりの状況に混乱し茫然としていたが、しばらくすると多少は落ち着き周囲を見渡してみた。

 

 自分がいる場所は6畳ほどの狭い空間で、壁や地面も天井同様仄かに発光しており、辺りを見渡すと人一人が匍匐前進で何とか通れるほどの小さな穴が空いているのを発見した。

 

 穴の中を恐る恐る覗いて見ると今いる空間と同じく仄かに発光しており何処までも続いている様に見えた。


 そして、この穴を通るかどうか悩んでいると、突如頭の中に女性の声で

アナウンスが聞こえた。


 『ダンジョン入場を確認しました。入場者にステータスがない事を確認、付与します。

 尚、ステータスは念じるだけで確認できます。

 本ダンジョンは試練モードに切り替わっている為、これより30分後に開始地点のセーフルームが使用不可になりますので直ちにステータスを確認し退去して下さい。』


 「…へっ?」


 あまりにも唐突だった為少し混乱してしまったが、慌てて先程の声が言っていたステータスを確認する事にした。



------------------------------------------------------

名前: 大谷 勇

LV: 0

JOB:未設定


MP:50

STR:10

VIT:10

AGI:30

INT:30

MND:250

DEX:50

LUK:10


スキル:

○災厄の魔女の烙印

 この烙印を持つ者は死ぬことが出来ない。(死亡時、死亡地点より半径1km以内でランダムに復活する)

 この烙印を持つ者には試練と苦難が与えられる。


○鑑定

 大凡のモノは鑑定することができる。


○刀術(初級)

 刀を扱った際に僅かに補正がかかる。


称号:

災厄の魔女の寵愛、不死者

------------------------------------------------------



 鑑定、刀術は問題ないが、災厄の魔女の烙印がヤバすぎる。

 明らかにやばいモノに目をつけられている。完全にバッドスキルだ。


 現状どうすることも出来ない上に時間も差し迫っているので、取り敢えず悩むのは後にしてあの小さな穴を通る事にした。

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