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土佐の親切  作者: GONJI
2/2

2.大変なことになりそうだけど、一日の締めは楽しもう

車から降りてきた彼は、一生懸命車を道路の端へ寄せようとしていた

それを見て私は「大丈夫?顔中血だらけだし、どこか打っていたりしていたらいけないので、座っていたらどう?」

彼は「気付くのが遅れました」と一言だけ言った

対面通行のトンネル内には私の車と彼の軽四輪、そして後続の車が並んでいた

私はトンネル内の非常電話で電話した「事故です。けが人がいます」

そして自動車保険会社にも連絡した

暫くして、パトカーと救急車が対向車線を前から進んできた

救急隊員が座っている彼に症状を聞いて確認している

彼は路端に座りながら話をしている


交通機動隊の警官が交通整理を始めた

高速道路は事故によりその区間が通行止めとなった

後続車は警官の誘導により、対向車線を通り前方へ消えていった

現場検証が行われた

同時に相手の事故車は動かないので運搬する車の手配をした

私の車も一応レッカー車の手配をした

レッカー車が来て釣り上げてもらうと、マフラーが落ちそうになっているのが解った

針金で応急処置をしてもらい

そのまま最寄りのディーラーへ向かうことになった

顔中血だらけの彼も救急隊員に応急処置をしてもらい救急車で運ばれて行った

警察からは彼がどこの病院へ搬送されたかを聞いた

事情聴取後今回は追突された方に人身事故等はないので警察はお構いなしとのこと

保険会社に請求しないといけないだろうから後日事故証明の請求をしてくださいということでその場で記録書らしきものをもらった

高速道路は一時間ほど通行止めになっていたようだ・・・


私の車を釣り上げたレッカー車は高速道路を走り始めた

すぐ高知インターチェンジの出口に着いた

こんな近かったのか・・・もう少しだったのになぁ

レッカー車はインターチェンジを出てこれまたすぐのディーラーに入っていった

ディーラーの方は私の車の点検をした

私は「追突した方の車は前面がぐちゃぐちゃで廃車になるんじゃないかなぁ」と言った

彼の軽四輪はまだ新しかったし、ローン残っているなら大変やなぁと勝手に想像していた

ディーラーの方の話では、どうやら追突した場所が私の車の一番硬いところだったらしい

それで私の車の見た目はそんなにひどくないのに、軽四輪はぐちゃぐちゃになったんだろうとのこと

応急処置は針金でマフラーをちゃんと釣り上げたことぐらいだった


ディーラーを出て、私は彼が搬送された病院へ向かった

彼は治療中だった

暫く待っていると彼は車椅子に乗り彼女らしき人がそれを押しながら出てきた

彼は顔のあちらこちらにガーゼを貼られて頭には包帯を鉢巻のように巻いていた

「大丈夫?」

「はい、とりあえず顔の打撲と裂傷だけのようです」とのこと

しかし、彼女が同乗していなくて良かったなぁ・・・と思った

さて、保険会社の話になった

「君はどこの会社の自動車保険に入っているの?」

「僕は任意保険に加入していないんです」

彼は高知でバイト生活らしく任意保険に入る余裕がないらしい

これは大変なことになりそうだ

とにかくその場は彼の連絡先を聞いてその場を後にした

私は自分の自動車保険会社に電話して事情を説明した


大変な一日になってしまったな

その日の宿舎は高知市内のホテルだった

ホテルに着いてとにかく部屋に入り風呂に入った

まあ、車は走るし旅は続けよう

晩飯は・・・高知といえばやはりカツオのたたきでしょ!

まずは、はりまや橋観光・・・え?これ橋だよねぇ?

なるほど、評判の意味が解った

そして繁華街のアーケードに入っていった


カツオのたたきの美味しそうな店を探す

あ!この店は大阪にもあるし、とても美味しい店だ

ということで、高知の本店らしき店に入った

高知で食べるカツオのたたきは・・・分厚い

いやぁ最高ですな

にんにくを載せて食べる・・・さらにうまい

最高の最高・・・これを至高というのかな

さらに高知の地酒はとてもうまい

いくらでも進む

すっかり今日あった大事件のことなど忘れてしまうぐらい気持ちよく楽しんだ


きっとこの先もいいことありそうだ

明日は高知西部の日本最後の清流と言われている四万十川だ


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