1.あと少しで着くというのに
大阪の自宅を出るのは早朝に限る
神戸方面への高速道路は渋滞する時間が早い
とにかく早く出発する
高知への車での道程で神戸方面から明石海峡大橋を渡るとすぐ淡路サービスエリアがある
とても大きなサービスエリアでありこれから縦貫しないといけない淡路島通過の所要時間を考えて立ち寄るドライバーも多い
観覧車もあるしハイウェイオアシスも併設されている
施設内では明石焼きや粉末状のオニオンスープに玉ねぎや鳴門金時などの地元の名産品が販売されている
神戸ではないにしろ同じ兵庫県と言うことで海を挟んで向かいにある神戸の中華街である南京町の有名な豚饅頭も冷凍で手に入る
先はまだ長い
始まったばかりだ
淡路島の高速道路ははっきり言って風景があまり変わらない
淡路サービスエリアで休憩をとったら気合を入れる
次は淡路島最後の淡路南パーキングエリアに寄るかどうしようかたいてい悩む
そんな時はその手前まで行って気分で決める
淡路島は目的が無い限りほとんど通過するだけの宿命を背負っていると言われている
確かにジャパンフローラ2000という花博が開催された時は淡路島内で高速道路から降りたが、それ以外で淡路島を観光したことがない
淡路島の人からはこの島には島外の人はお金を落としていってくれないというのをたまに聞く
ところが淡路島を抜けた途端に徳島県の鳴門になり、うず潮を見る観光客で賑わうというなんとも皮肉な話だ
この淡路島にかかる神戸からの明石海峡大橋と鳴門へ渡る大鳴門橋の2本の橋にしても、明石海峡大橋より大鳴門橋の方が長いし、車の中からたまにうず潮が見えたりして風景に醍醐味があってゆっくり走るドライバーも多い
大鳴門橋を渡り徳島県に入るが今回は高知が目的地だから鳴門も素通りだ
名物の竹に巻いた焼き竹輪と灰干しわかめはまた帰りに淡路島内のパーキングエリアで買うことにしよう
とにかくやっと四国には上陸した
ここから高知へ行くには徳島自動車道と高松自動車道という2つのルートがある
かつて鳴門まで来ても徳島自動車道が接続されていなかったので、高松自動車道をまず走ることが多く、鳴門から一般道で徳島インターチェンジへ行くドライバーはほとんどいなかった
徳島自動車道へ乗り換えるには、高松自動車道の板野インターチェンジで一旦降りて、徳島自動車道の藍住インターチェンジから乗るのがスタンダードだった
現在高松自動車道は完全複線化されたのでますますそちらを通る車が多い
徳島自動車道は対面通行であり夜になると暗黒の道路を走らなければならないため、徳島県内に用事のあるドライバーかのんびり阿波路を行きたいドライバー以外はもうあまり走ることがないかもしれない
ただし、阿波おどりの期間だけは全然違うことになっているが・・・
さて、高松自動車道をひた走る
この道路は前半と中盤と後半でずいぶんと風景が変わる
前半は山の中やら右手に海が多少見えたりする
途中の津田の松原サービスエリアでは本場さぬきうどんが食べることができる
かつて高松駅前で営業していたお店がこのサービスエリアで営業している
もちろんここで食べる讃岐うどんも道中の楽しみの一つだ
津田の松原サービスエリアを超えるとそろそろ中盤の風景が広がってくる
右手には海が広がりそのうち沖合に小豆島が見えてくる
そしてさらに進むと右前に平らな丘である源平合戦で有名な屋島も姿を現す
この頃になると完全にだだっぴろい市街地の中の高架道路を走っている状態だ
高松市内が開けているのが一望できる
高松市内を抜けるとぽこぽこと整った形をした山々があちらこちらに出てくる後半に入る
香川県のこの辺りの山はこういう山が多い
有名なのが讃岐富士と呼ばれる飯野山だ
本当に整った端正な形をしている
飯野山が左に見えた時にちょうど右側に瀬戸大橋からの流入道路も見える
かつて瀬戸大橋しかなかった頃は岡山から瀬戸大橋を渡りきったら正面にこの讃岐富士が見えるので四国に来た実感を味わった
ここから高知自動車道へ入る川之江ジャンクションまでは変化に乏しい風景が続くのでそろそろ休憩したくなる
すると高松自動車道最後のサービスエリアである豊浜サービスエリアに寄りたくなる
ちょうどいい位置にあるサービスエリアだと思う
豊浜サービスエリアを出るといよいよ川之江ジャンクションは近いと感じる
川之江は市町村合併で新たにできた四国中央市にあり愛媛県になる
このジャンクションで愛媛県内を進む松山自動車道と高知方面へ向かう高知自動車とに分岐する
高知自動車道へ入ってほどなく川之江東ジャンクションで徳島自動車道に繋がる
高知自動車道は100キロメートルほど走った途中の南国サービスエリアまでとにかくトンネルの多い道路だ
四国山地を横切っているのだから仕方がないかもしれないがほんと多い
南国サービスエリアで休憩したくなるのは無理もないだろう
そして南国サービスエリアを出たらほんの5キロメートルほどで目的地の高知インターチェンジに着く
さて、事件はもうすぐ高知インターチェンジだという1キロ手前のトンネルの中で起こった
トンネルに入ると前方の車列のスピードダウンが起こった
トンネル内ではスピード感覚が鈍るし、暗くなるので人間心理からスピードダウンはよく発生する
私はブレーキを数回踏み後方の車に合図しながら、バックミラーで後方を確認した
おや?どうやら後方の車はスピードを落としてないようだ
そのままバックミラーを見ていたが、これは・・・
そう後方の車は私の車の後部に追突した
私は解っていたので弾き飛ばされないように追突する瞬間にブレーキを少し踏んだ
トンネル内に車はやはり機械なんだと痛感する大きな金属の破壊音が鳴り響いた
私の車は四輪駆動のSUVで比較的頑丈だったが、追突してきた車は軽四輪だった
私は惰性で暫く走って安全に停車した
幸い私の方は衝撃のショックもあまり感じない程度で後部のバンパーの片側が外れかけていたぐらいに見えた
ところが追突してきた車は全面がつぶれてほぼその場に止まったようだった
私はバックしてその車の前に戻った
中から若い男性が出てきた
わぁ、顔が血だらけだ・・・