食レポの実態(漫才ネタ)
二人「はいどうもー、皆さんようこそ! ○○○です!」
ボケ「近所のオバンが来てる! はーい元気? この前はごちそう様でした!」
ツッコミ「まあまあ、個人的にやりたい気持ちも分かるけど、漫才に集中して、仕事、仕事!」
ボケ「それはすまん! 漫才が仕事と言えることは幸せなこと! お客様に感謝します。オバチャンありがとう!」
ツッコミ「ちょっと、オバチャンも手を振らない! オバチャンと認めることになるから! お嬢様でしょ!」
ボケ「おい君! 私の愛人を奪うつもりだな! 無理だとわからないか! 彼女には君に言えない過去がある!」
ツッコミ「ええ! そんなに深い仲なの?」
ボケ「ウソに決まってるでしょう! 冗談が通じないとこの世界では暮らしていけない!」
ツッコミ「何を言ってる! ウソの塊が、ウソをつくより楽しいこと知らないくせに! もうー、」
ボケ「まあ、まあ、そこまで言わなくても、私達にとって仕事上のウソはある程度容認されている。漫才師が詐欺師に間違われないんです!」
ツッコミ「いやまあなー。ネタを大げさに言って、お客様に笑っていただくのが仕事だし、それも分からなくはないな!」
ボケ「だから、だからこの前の仕事は、そういう意味で君が頼まれたと思うな!」
ツッコミ「えっ! 何だっけ?」
ボケ「食レポの仕事! 覚えがない! あれだけウソ付きながら覚えがない! マジ!」
ツッコミ「いや、まあまあでしたから!」
ボケ「そっか! 今君は重大な過ちを犯した! お客様は本当のことを知りたい。それがあの店の励みにもなる! それを君がジャマをしたことにウソはないのか?」
ツッコミ「いや、まあまあでしたから!」
ボケ「あの町中華の店は、普段は開いていないのに、まぼろしの名店と言放った!」
ツッコミ「いや、ご主人が体調崩されて、仕方がないだろう!」
ボケ「まだある。あそこの餃子は手作りだと言ったが、レトルトだったじゃないか! それを冷凍してただけだ!」
ツッコミ「いろんな手を経て、焼いて皿に盛られたと言う意味でね!」
ボケ「じゃあ! あのラーメンは本当に美味しかったのか? 本当のところを説明しろ!」
ツッコミ「だから、まあまあの、味!」
ボケ「そのあと。急に立ってトイレに行ったのはなぜかな?」
ツッコミ「……あれは、ちょっと食べ過ぎたから!」
ボケ「その後、スープを飲むふりをカメラに収めたが、全然減っていないのに、どうしてまた、丼ぶりを持ってトイレに行ったんだ?」
ツッコミ「あれには、深い意味がある。収録を生業とする、収録のための、収録における条件だ」
ボケ「そしてトイレから戻って、空の丼ぶりに口を付け、丼ぶりを置いて、君はこう言った!」
ツッコミ「もう一杯!」
ボケ「その言葉に嘘偽りはないのか?」
ツッコミ「ああ! あれでもういっぱい!」
ボケ「そういう紛らわしい言葉を予め用意していた君の姿勢が問題だと言ってるんだ!」
ツッコミ「あれには、深い意味がある。収録を生業とする、収録のための、収録における条件だ!」
ボケ「その言い訳も、いつも練習していたではないか!」
ツッコミ「あれも仕事として、町中華を今の厳しい状況から救おうという企画だから、やるしかないよ!」
ボケ「それなら許すが!、許すがだ!」
ツッコミ「なに、その強めのお奉行様みたいな言い方!」
ボケ「では! ○○○! 面をあげい! お前の携帯に記録された、食レポの練習写真と、町中華のもう一杯の表情が瓜二つであった! これをどの様に申し開きをするつもりだ? くれぐれも、もういっぱいとは言ってはならぬ! 肥えたお客様にはお見通しのオチである!」
ツッコミ「ああまあ、違う理由を考えるけど、君もあそこに居て、同じメニューを食べたよね! それでトイレに行かなかっただろ!」
ボケ「たしかに! 行かなかった」
ツッコミ「それは、かなり辛いのをガマンしていたんじゃない!」
ボケ「たしかに! 言えなかった」
ツッコミ「それはちょっと問題だなー!」
ボケ「あれには、深い意味がある。漫才を生業とする、漫才のための、漫才における必須条件だ!」
ツッコミ「そうか! やっぱりそこまで考えて、あれを全部食べ切ったのかー」
ボケ「やっと分かってくれてありがとう! 君が漫才より食レポの練習を頑張ってやっていたから!」
ツッコミ「そっか! わるかった! ああいった仕事はもうしない! 約束する」
ボケ「えっ! ほんとに! いやーガマンして食べる練習してよかった!」
ツッコミ「ええ! 何のこと?」
ボケ「食べるだけなら君に負けない! あとは顔と言葉を練習して、食レポ出来る!」
ツッコミ「いやーウソかー! 漫才も料理もうまいが一番だな!」
ボケ「ウソは上手くないほうがいい!」
ツッコミ「それがウソだろ!」
〜おしまい〜




