危ないおもちゃ屋さん
GETUP!GETLIVE!第2回漫才・コント大賞応募作品。
具体的な商品名は、大人の事情で微妙に変えています。
投稿の文字制限でツッコミとかオチがちょっと弱くなったのが残念です……。
夏樹・春雄「どーも夏樹・春雄です」
夏樹「このご時世ですんでね、もうこうやって、並んで漫才する時ですら、"ソーシャル・ディスタンス"ってやつですか?距離をね、取らないといけないという……」
春雄「そうそう、その"オーラル・セックス"っていう……」
夏樹「"ル"と"ス"しか合ってない!……それぞれの最後の字しか合ってない……つかみでいきなりそれ?ここはさ、"え?ソーシャルダンス?"とかでボケるとかだろ!」
春雄「それだとね、他の漫才師さんのネタと被るかなぁと思って」
夏樹「もう被りまくってて、誰が最初に作ったか分かんなくなってるよ絶対」
春雄「まあそうかもね」
夏樹「でもね、まぁこうやってコロナが長引いてますとね、やっぱりお子さんがね、ずっと家の中にいるっていう、なかなか外で遊べないっていう問題も出てきてますよね」
春雄「そうそう、ずっと家の中にいるから最近は家で遊べるおもちゃがすごく人気があるそうですよ」
夏樹「へーそうなんだー、じゃあちょっと、おもちゃ屋やってみる?」
春雄「やってみますか」
夏樹「あーこんなところにおもちゃ屋あるんだ。入ってみよ。ガラガラガラ(扉を開ける音)」
春雄「いらっしゃいませー。何かお探しでしょうか?」
夏樹「おう、店員さんあのさぁ、ちょっとお盆に帰省してさぁ、甥っ子と姪っ子と会うんだよ。それで何かおもちゃでも買ってやろうかなぁと思ってさ」
春雄「あーそれはいいですね。どんなものをお探しですか?」
夏樹「甥っ子がね、今ちょうど小学生なんだよね。小学生。だいたいそれぐらいの年齢の子って、どんなおもちゃ好きなんだろうな」
春雄「あーそれでしたらねー、最近有名なヨウカイウォッチとかすごく人気ありますよ」
夏樹「あー妖界ウォッチね、でも、ちょっと古くねーか?数年前に流行った感じなんだけど」
春雄「ああ、でもこのヨウカイウォッチ新しいタイプのヨウカイウォッチなんですよ」
夏樹「どんなやつなの」
春雄「化学工場の危険物のタンクに落ちた人がしていた腕時計で、化学薬品で、ドロドロに溶けた溶解ウォッチなんですけど」
夏樹「ええ!!溶けてるの?その"ヨウカイ"って……解ける方の溶解?だめだめ、そんなの。大体、それ商品じゃなくて遺品だろ!遺品!遺族に返してやれよ……てか、その工場大丈夫か?安全第一だぞ!安全第一!」
春雄「えーだめですか人気商品なのに」
夏樹「駄目だって!じゃぁさぁ、甥っ子って格闘ゲームが好きなんだよな。格闘ゲーム関係で何かある?」
春雄「あー格闘ゲームですか?それでしたらストーリーファイター2関連商品とかいかがですか?」
夏樹「あ、ストーリーファイター2。ああ、あのスト2とかいうやつ?」
春雄「それでしたら"ショウリュウケン"と言うおもちゃがあるんですよ」
夏樹「あー良さそうだね、あの主人公が使う必殺技か何かだろ?」
春雄「いえいえこれは硝酸と硫酸でドロドロに溶けた犬の事なんですけど」
夏樹「また化学薬品かよ!硝酸の硝と硫酸の硫に、盲導犬とかの犬で硝硫犬?てか、それもおもちゃでも何でもないだろう!犬の死体だよ死体!もうさー、ちょっと離れろよ、化学薬品から」
春雄「ダメですかねえ。良い商品なのになあ……」
夏樹「あーもう甥っ子のおもちゃはいいわ、姪っ子のおもちゃだけにするわ。俺の姪っ子さぁ、高校でブラスバンドやってて、甲子園で応援するんだよね」
春雄「ええ!女子校でペニスバンド!!」
夏樹「馬鹿!ペニスバンドなんてするわけないだろ。甲子園でペニスバンド付けてる女子高生見たことあるかお前。付けてたらチア目当てのカメラ小僧が別の意味で喜ぶわ!ブラスバンド!ブラバン!」
春雄「ペニバン?」
夏樹「ちげーよ。それは良いからさ、なんだっけ、ウサギの人形のお家みたいなやつ。シルベニア・ファミリーだっけ?そんなのとかないの?」
春雄「あーそれでしたらねぇ、新作があるんですよ。ペドフィリア・ファミリーっていって変態と幼女の人形が……」
夏樹「やめろ!なにそれ?!児童ポルノ法に引っかかりそうなやつ!」
春雄「おうちのほうも、廃墟と倉庫と神社の裏の3つのタイプから選べるんですが」
夏樹「いるかそんなの。神社の裏って家ですらないだろ!買って行って、それでもし姪っ子が喜んで遊んでたら、姪っ子との付き合い方考えるわ!」
春雄「うーん、じゃあもうお勧め出来るの無いですね」
夏樹「全く品揃えの悪いおもちゃ屋だな、おい!」
春雄「あのー、うち、おもちゃ屋じゃないですよ」
夏樹「店の看板におもちやって書いてあるだろーが!」
春雄「うちはお餅屋なんです。副業でいろいろ売ってるんですよ」
夏樹「え?」
春雄「え?」
どーも、ありがとうございました!