表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋を夢見ない少女の物語  作者: Momo
小学校
3/20

ニックネームを付けられました

母の国に来て、二週間が過ぎた。

この間に、日常会話を話せるようになった。ゼロからのスタートではなかったし、子供だから言語を習うのは早い。

週末にしか帰ってこないこの家では、母親の従妹(叔母さん)、その夫(叔父さん)、そして母親の叔母さん、つまり叔母さんの母親(お婆さん)が住んでいることがわかった。お婆さんの夫、お爺さんは故郷にいるそうで、ここへは来てないらしい。

叔父さんは国語の教師で叔母さんは美術の教師なんだそうだ。勉強に困ったら家に教師がいる。悪くないね。

この国の食事とか生活の過ごし方にはもうなれた。明日はいよいよ学校だ。






小学校は隣の都市にあるそうで、スクールバスが送り迎えしてくれるそうだ。日曜日の午後にバスにのって、晩御飯は学校の食堂で済ます。夜に一時間だけ授業があるそうだ。帰りは金曜日の昼。家につくのは午後になってしまうので、お昼ご飯は学校で食べるそうだ。

ただ、新入生は特別で、月曜日の朝に学校へ来いとのこと。

そして私はいま学校のある都市に向かうバスの中だ。母親は隣で爆睡している。呑気な親だ。





バスに揺らされること二時間半、ようやく学校に着いた。制服は学校で受けとるそうで、いまはまだ私服。色とりどりの服を着てる、私と同い年の人たちが数人教室のなかにいた。この学校は私立で、一学年1~2クラスしかなく、1クラス最多で30人なのだそう。

座席表を母が見つけて、私たちは自分の席へ着席した。教科書などが机の上に置いてあり、そこには体操服があった。聞いてビックリしたが、体操服が制服なのだそうで。この国ではこれが普通なのだ。体育でわざわざ着替えなくていいから楽だ。


しばらくして、時刻は9時になった。クラスのなかに全員が揃って、担任と対面する。


「皆さんこんにちは!私がこのクラスの担任のアイヴィーです。早速ですがこの学校では英語に力をいれているので、皆さんには英語のニックネームを付けてもらいます。私の名前、アイヴィーもニックネームです。ニックネームのない人は、こちらにいるネイティブの先生が付けてくれます。」

ざわざわざわ......

俺のニックネームは○○だ!とか、あたし、まだニックネームを持ってない!とか、聞こえてくる声は様々だ。私はニックネームを持っていない派の人なので、列に並び、ニックネームを付けてもらう。

「Your name will be Vivian.V,I,V,I,A,N. Don't forget it !」

「Okay」

ということで、ニックネームがヴィヴィアンになりました。どっかの女王様みたいな名前だ。ちょっとかっこいいかも。


「ねえねえ、あなたのニックネームは何になったの?私はシンディー。C,I,N,D,Yって書くの!」

「わ、私はヴィヴィアン!V,I,V,I,A,Nでヴィヴィアンだよ!」

「二人ともいい名前だね!私はエイミー。A,M,Yなの。簡単でしょ?」

「覚えやすくていいね!ヴィヴィアン、エイミー、よろしくね!」

「う、うん!」


初めて話しかけられて、少し緊張した。でも、いい感じ。この子達と一緒に暮らせるのなら悪くないかな......




ここに来て、初めて心から笑うことができた。

毎度毎度短くてすみません!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ