叔母さんの子供が生まれました
後半ちょっとダークで、嫌な表現があるかもしれません
今週はゴールデンウィークなので、長いながーいおやすみです。
そして朗報。叔母さんが妊娠しているんです!
今月で9ヶ月過ぎるので、もう少しで生まれそうなんです。
私は従姉妹と一緒に叔母さんを気遣いながら、妊娠しているのに麻雀をする彼女を少々呆れながら世話をしています
「ねえ、妊娠してて、生まれそうなんだよね?大丈夫なの?あれ」
「大丈夫なんじゃない?だって、そっちの方がストレス発散になるらしいし、いろんな音を聞かせないと!って感じでいるから…」
「そ、そうなんだ……とにかく私たちの未来の従妹のためにも頑張らないとね!検査で女の子て言ってたんでしょ?」
「うん。でもあくまでも可能性のはなしだけどね。男の子みたいにお腹蹴るんだって。本人曰く」
「お腹、痛いはずなのに、なんで無茶するかなー」
「でもまあ、お友達にも会えて、いい気分転換になったでしょうよ」
「そりゃね、1人ではなるべく出歩かないようにしているし、仕事もさすがに休まざるを得ないでしょうし、会える人が限られてたからね」
「羽目を外しすぎないように注意したいんだけど、子供の私たちじゃ、ねえ」
「ほんとにね。伯父さんはもう麻雀に夢中だし、子供の言葉じゃ信憑性ないのかどうか知らんけどあまり聞かないし、本当、困ったわ」
「まあまあ、仕方ないよ。そろそろお茶、注いでくるね」
と、いつものようにお茶係をする私たちでした。
あっという間に休みが終わり、現在、スクールバスの中にいます。
バスの中はまだケータイが使えるので、ゲームを遊んでいたら叔父さんからメールが来ました。
かなり珍しい。
メールボックスを開き、急いで内容を確認する。
「まじかよ」
思わず口に出てしまった。でも、これは仕方のないことだろう。だって
ーー生まれた。今。女の子だ。
って、たったのこれだけの文章ではあるけど、急いでいることがかなり伝わってくる。
ビックリしたよ。だって、今バスだよ?家からでてまだ一時間だよ?もう!?って感じ。しゃーない。
とりあえず、叔母さんにおめでとう、とメールして、学校へ向かう。
なんだろう、お休みがあっという間だったけど、学校生活の方がもっとあっという間だったみたい。
金曜日、家につきました。
メールで確認したところ、もう家にいるんだって。早い。
慎重に家のドアを開ける。
「ただいまっ赤ちゃんは?叔母さんは?」
と、食いぎみで囁きながら尋ねる。
「あぁ、部屋におるよ」
と帰ってきたので、急いで部屋へと向かう。
ドアを開けたらベビーベッドの中に、タオルで包まれて、帽子をかぶている小さな小さな赤ちゃんがいた。
「あら、ちーちゃんお帰り。その子、寝ているけど、お手て触ってもいいよ。ほっぺはちょっと控えてもらって、手触ってみて」
言われた通りに、赤ちゃんの小さな手を人差し指で触ってみる。
「あー!!ぎゅってした!!!小さいのに結構力強いね」
ぷにぷにの指で、一生懸命、離さんぞとばかりに私の人差し指を触る。
あー、癒される~
「まだ赤ちゃんだから、目を開ける時は少ないけど、手に何か触れたら、ぎゅっと握るの。外に出て、不安になって、手が触れたものにしがみつくの。」
「へぇ~そうなんだ~」
私に説明をしてくれた叔母さんを見る。
とても、とても優しい目をしていた。
私が生まれたとき、お母さんはどんな目をしていたんだろう。
優しい目なのかな。昔はお父さんと仲が良かったって言ってたもんね。
なんで人の感情ってこんなにも変わってしまうんだろう
『あんたのお父さんと結婚したのが間違いなのよ』
『感情なんて、もうないわ』
『ええ、私のせいよ!私が悪いのよ!それでいい!?』
『あんたには一生分かんないでしょうね』
母が言っていた言葉を思わず思い出す。
いつから、ママでもなく、お母さんでもなく、母になったんだろう。
なんでいつもお父さんと結婚したことを後悔している、と言ってくるのだろう
もし結婚してなかったら、私は生まれていなかった。
私は離婚の前の枷になっているのかな
私は生まれてくるべきではなかったのかな
私が今、こうして笑っているのもダメなのかな
私が幸せになったらダメなのかな
なんで私は生まれたのだろう
死産だったら良かったのかな
私は、どうしたら正解なんだろう
ここにいるのも、母の要望なのに
私に、側にいて欲しくなかったのかな
新しく生まれた小さな赤ちゃん、あなたは、あなたの両親は、喧嘩もするし、お母さんが家出するときだってあったけど、30才以上になって、子供ができないから、手術までしたんだよ
あなたが、私より幸せに暮らせることを、願っています。
今回も短くてすみません……
閲覧ありがとうございます(。-人-。)